総コレステロールは晩年に低下する~10万人のコホート研究

疫学研究では、総コレステロール(TC)が低いほど死亡率が高いことが示唆されている。今回、英国・ロンドン大学のJudith Charlton氏らが、80歳超のTCと死亡率との関連について死亡前のTCの低下で説明できるかを約10万人のコホート研究で検討したところ、TCは晩年に終末期の衰退を示すことがわかった。著者らは「逆の因果関係が、非無作為化研究での低TCと高死亡率の関連をもたらしているかもしれない」と考察している。The Journals of Gerontology誌オンライン版2017年9月27日号に掲載。
本研究は、UK Clinical Practice Research Datalink(CPRD)における80~105歳の9万9,758人について、プライマリケア電子健康記録を用いたコホート研究。全死亡のハザード比(HR)は、年齢、性別、フレイル、合併症、血圧、喫煙で調整した。fractional polynomialモデルを用いて、死亡前または研究終了前のTCの縦断的傾向を評価した。調整オッズ比は一般化推定方程式を用いて推定した。
主な結果は以下のとおり。
・参加者は女性6万3,630人、男性3万6,128人で、平均年齢86歳、死亡人数は2万9,200人であった。エントリー時に4万1,164人がスタチンで治療されていた。
・TCが3.0mmol/L未満の人は4,5~5.4mmol/Lの人と比較して、死亡率が高かった。
スタチン治療者-HR:1.53、95%信頼区間:1.43~1.64、p<0.001
無治療者-HR:1.41、95%信頼区間:1.29~1.54、p<0.001
・TCの経年的低下は、死亡前の2年間で速まった。
・フォローアップ終了前3ヵ月間での、生存者と比較した、死亡者におけるTC 3.0mmol/L未満の調整オッズ比は、無治療者では3.33(2.84~3.91、p<0.001)、スタチン治療者では1.88(1.68~2.11、p<0.001)であった。
(ケアネット 金沢 浩子)
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