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GERDは上部気道消化管がんリスクにも関連

胃食道逆流症(GERD)は食道腺がんの危険因子として知られているが、今回、米国の高齢者での症例対照研究から、GERDが喉頭などの上部気道消化管(UADT)の悪性腫瘍の発症にも関連することが示唆された。JAMA otolaryngology-head & neck surgery誌オンライン版2017年12月21日号に掲載。
米国Tulane UniversityのCharles A. Riley氏らは、Surveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)-Medicareデータベースを用いて、2003年1月~2011年12月にUADTの悪性腫瘍と診断された66歳以上の米国人で症例対照研究を実施、GERDとの関連を調査した。対照は、悪性腫瘍のないメディケア受給者の5%ランダムサンプルからマッチされた。主要アウトカムはUADTの浸潤性悪性腫瘍の発症率とし、多変量無条件ロジスティック回帰を実施した。
主な結果は以下のとおり。
・UADTの悪性腫瘍患者1万3,805例(年齢中央値[範囲]:74[66~99]歳、女性3,418例[24.76%]、男性1万387例[75.24%])を、性別・年齢・診断年をマッチさせた1万3,805例と比較した。
・GERDは、下記の悪性腫瘍発症率が高いことと関連していた。
<調整オッズ比(95%信頼区間)>
喉頭:2.86(2.65~3.09)
下咽頭:2.54(1.97~3.29)
中咽頭:2.47(1.90~3.23)
扁桃:2.14(1.82~2.53)
鼻咽頭:2.04(1.56~2.66)
副鼻腔:1.40(1.15~1.70)
この関連について、著者らは、因果関係および診断的有用性を決定するためにさらなる検討が必要である、としている。
(ケアネット 金沢 浩子)
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