Novartis社は2018年1月3日、米国食品医薬品局(FDA)が、ホルモン受容体陽性/HER2陰性(HR+/HER2-)の進行または転移を有する閉経前乳がんに対するCDK4/6阻害薬ribociclibとタモキシフェンまたはアロマターゼ阻害薬との併用による初回内分泌療法をブレークスルーセラピー指定にしたと発表。
今回のブレークスルーセラピー指定は、初回内分泌系療法として、ribociclibとタモキシフェンまたはアロマターゼ阻害薬の併用を検証する第III相MONALEESA-7試験の結果に基づくもの。
MONALEESA-7では、672例の上記患者が試験に登録され、ribociclibと経口内分泌療法(タモキシフェンまたはアロマターゼ阻害剤)およびゴセレリンとの併用群と、経口内分泌療法およびゴセレリン群に無作為に割り付けられた。結果、ribociclibと経口内分泌療法およびゴセレリンとの併用群の無増悪生存期間(PFS)は23.8ヵ月で、経口内分泌療法およびゴセレリンとの併用群の13.0ヵ月から有意に延長した(HR:0.553、95%CI:0.441~0.694、p<0.0001)。
また、MONALEESA-7試験において、新たな安全性シグナルは確認されなかった。有害事象はMONALEESA-2で観察されたものとほぼ一致しており、早期に同定され、ほとんどは減量または休薬によって管理可能であった。ribociclibとの併用療法は忍容性良好で、有害事象による中断率は3.6%(内分泌療法のみでは3.0%)であった。よくみられた(5%以上)Grade3/4の有害事象は、好中球減少症60.6%(内分泌療法のみでは3.6%)、白血球減少症14.3%(内分泌療法のみでは1.2%)であった。
■参考
Novartis社メディアリリース
(ケアネット 細田 雅之)