妊婦のうつ病と子供の成長との関連 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2018/01/31 母親のうつ病と子供の成長との関連について、正確な見解は報告されていない。これは、子供の性別による影響に注目が限定されている可能性がある。米国・アメリカ国立衛生研究所のHyojun Park氏らは、母親のうつ病時期と子供の成長との関連について、とくに性差に注目し、集団ベースの出産コホートを用いて評価を行った。Obesity誌2018年1月号の報告。 本検討では、Upstate KIDS研究に登録された2008~10年に3歳未満の子供、4,394人を対象とした。母親のうつ病は、病院退院記録により出産前の評価を行い、アンケートにより出産後の評価を行った。子供の成長は、性別および年齢別の体重、身長、身長体重比、BMIより測定した。全サンプル、個別、性別で成長アウトカムを推定するため、調整線形混合効果モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・出産前のうつ病は、一人っ子の男児において、低体重(zスコア:-0.24、95%CI:-0.43~-0.05)や低身長(zスコア:-0.26、95%CI:-0.51~-0.02)と関連が認められた。 ・出産後のうつ症状は、一人っ子の女児において、身長体重比の高さと関連が認められた(zスコア:0.21、95%CI:0.01~0.42)。 著者らは「出産前のうつ病は、男児の低体重、低身長と関連しており、出産後の抑うつ症状は、女児の身長体重比の高さと関連していた。抑うつ症状の時期と性別特異的な反応のメカニズムについては、さらなる検討が必要である」としている。 ■関連記事 産後うつ病になりやすい女性の特徴:高知大 出産後のうつ病リスクは「10~15%」新スクリーニングツール期待 母親の体格がADHD、自閉症リスクと関連か (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Park H, et al. Obesity (Silver Spring). 2018;26:160-166. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 前糖尿病の肥満へのチルゼパチド、糖尿病発症リスク93%減/NEJM(2024/11/22) 生後2年間のデジタル介入で肥満リスク低下/JAMA(2024/11/22) BRCA1/2病的バリアント保持者における乳がん後の二次原発がんリスク/JCO(2024/11/22) 家庭内のインフル予防、手指衛生やマスクは効果ある?~メタ解析(2024/11/22) 統合失調症患者に対する抗精神病薬の投与経路変更の影響は〜メタ解析(2024/11/22) 「週末戦士」でも脳の健康に利点あり(2024/11/22) 減量薬のアクセス拡大が年4万人以上の米国人の命を救う可能性(2024/11/22) 抗てんかん薬の早期処方が認知症リスクの低さと関連(2024/11/22) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 化療スタンダードレジメン(2014/01/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 産婦人科医ユミの頼られる「女性のミカタ」 (2014/10/08) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/06/17) Dr.ゴン流ポケットエコー簡単活用術(2014/06/11) 化療スタンダードレジメン:卵巣がん(2014/06/03)