全粒穀物食を取り入れることによって内臓脂肪が減少することが、株式会社日清製粉グループ本社の菊池 洋介氏らの研究によって明らかになった。Plant Foods for Human Nutrition誌2018年4月18日号に掲載。
メタボリックシンドロームが心血管疾患のリスク因子であることは、国内でも広く知られている。疫学調査により全粒穀物の摂取量とメタボリックシンドローム該当者の数に逆相関が認められる報告は知られているが、食事介入試験による全粒穀物食のメタボリックシンドロームへの影響に関する研究は乏しい。
そこで、本研究では、BMIが23kg/m2以上の日本人50例を対象に、全粒穀物あるいは精製穀物による食事介入試験が実施された。食事介入試験は12週間にわたって行われ、6週ごとに血液採取とCT撮影が行われた。
主な結果は以下のとおり。
・全粒穀物群においては4cm2の有意な内臓脂肪面積の減少が認められた(p<0.05)。
・精製穀物群では内臓脂肪面積に変化は認められなかった。
(ケアネット 生島 智樹)