喫煙で子宮頸がんリスクが2倍~日本人女性

提供元:ケアネット

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公開日:2019/02/20

 

 喫煙による子宮頸がんのリスク上昇を示唆するエビデンスは多いが、日本人女性における関連の強さを調べた研究はない。今回、東北大学の菅原 由美氏らは「科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」において、日本人女性における喫煙と子宮頸がんリスクとの関連を系統的レビューにより評価した。その結果から、喫煙が日本人女性における子宮頸がんリスクを高めるエビデンスは確実であると結論している。Japanese Journal of Clinical Oncology誌2019年1月号に掲載。

 本研究では、PubMedによるMEDLINE検索もしくは医中誌Webの検索、およびマニュアル検索によりデータを取得した。関連性については、国際がん研究機関(IARC)によって以前に評価された生物学的妥当性と共に、エビデンスの信頼性および関連の強さに基づいて評価した。さらに、メタ分析により喫煙による影響を推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・2つのコホート研究と3つのケースコントロール研究を特定した。
・5つの研究すべてが、喫煙と子宮頸がんリスクとの間に強い正の関連を示した。
・要約推定によると、非喫煙者に対する喫煙経験者の相対リスクは2.03(95%信頼区間:1.49~2.57)であった。
・4つの研究では、喫煙と子宮頸がんリスクとの用量反応関係も示された。

(ケアネット 金沢 浩子)