NSCLCの1次治療としてのペムブロリズマブ単剤の適応をTPS≧1%に拡大/FDA 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/04/22 米国食品医薬品局(FDA)は、2019年4月11日、外科的切除または根治的化学放射線療法の候補ではないStageIIIまたは転移のある、PD-L1(TPS)1%以上の非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療としてペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)を承認した。この承認は1274例を対象に行われたKEYNOTE-042試験に基づくもの。 ペムブロリズマブ単剤投与の1次治療は従来、PD-L1(TPS)発現50%以上の転移を有するNSCLCに承認されていた。 KEYNOTE-042において患者は、ペムブロリズマブと化学療法(カルボプラチン+ペメトレキセドまたはパクリタキセル)に無作為に割り付けられ、ECOG PS、組織、地域、PD-L1発現(TPS≧50%対TPS 1~49%)によって層別化された。 主要評価項目はTPS≧50%、TPS≧20%、および全母集団(TPS≧1%)の全生存期間(OS)。この試験では、これらすべての集団においてペムブロリズマブ群で統計的に有意な改善を示した。 TPS≧1%の全母集団のOS中央値はペムブロリズマブ群および化学療法群でそれぞれ16.7および12.1ヵ月であった(HR 0.81、95%CI:0.71~0.93)。TPS≧20%サブグループのOS中央値はペムブロリズマブ群および化学療法群でそれぞれ17.7ヶ月および13.0ヶ月(HR 0.77、95%CI:0.64~0.92)。TPS≧50%サブグループのOS推定中央値は、ペムブロリズマブ群および化学療法群でそれぞれ20ヵ月および12.2ヵ月であった(HR 0.69、95%CI:0.56~0.85)。 KEYNOTE-042でペムブロリズマブ単剤投与群で多くみられる(10%以上)有害事象は、倦怠感、食欲減退、呼吸困難、咳、発疹、便秘、下痢、悪心、甲状腺機能低下症、肺炎、発熱、および体重減少であった。 ■関連記事 PD-L1陽性肺がん1次治療におけるペムブロリズマブ単剤の効果(KEYNOTE-042)/Lancet ペムブロリズマブ、非小細胞肺がん(PD-L1高発現)1次治療に承認/FDA (ケアネット 細田 雅之) 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 世界の死産率と新生児死亡率の傾向/Lancet(2024/11/19) 「サンドイッチ療法」を肺がん周術期治療の主軸に考えよ(解説:田中希宇人氏/山口佳寿博氏)(2024/11/19) 慢性期統合失調症患者の低握力が認知機能や精神症状と関連(2024/11/19) 日本の新型コロナワクチン接種意向、アジア5地域で最低/モデルナ(2024/11/19) アナフィラキシーの認識と対応にはいまだ課題も(2024/11/19) 「電気絆創膏」で皮膚感染を予防する可能性(2024/11/19) 中年初期の質の低い睡眠は中年後期の脳の老化と関連(2024/11/19) CAVI高値のCAD患者は発がんリスクが高い(2024/11/19) [ あわせて読みたい ] 食べられない、食べても痩せる…シリーズがん悪液質(1)【Oncologyインタビュー】第5回(2019/04/18) 第107回 日本泌尿器科学会総会 会長インタビュー【Oncologyインタビュー】第4回(2019/04/11) 副作用の強い分子標的薬の開始用量は?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第6回(2019/04/02) Dr.林の笑劇的救急問答14<上巻>(2019/03/15) “医療者ではできない”がん患者支援…がん経験者コミュニティ「5years」【Oncologyインタビュー】第3回(2019/03/04) EGFR変異陽性例のSCLC転化とは何なのか? どう対応するか?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第5回(2019/02/28) 膀胱がん、BCG投与後のPD-L1発現誘導【Oncologyインタビュー】第2回 (2019/02/18) 高齢者HER2陽性乳がんに、安全かつ有効な化学療法を…JCOG1607(HERB TEA)【Oncologyインタビュー】第1回(2019/02/15) 志水太郎の診断戦略ケーススタディ(2019/02/15) 高齢者に対するICIは効きが悪い?【忙しい医師のための肺がんササッと解説】第4回(2019/01/17)