診断のメカニズムを解き明かした名著「診断戦略」。そこで示された戦術や技法を、臨床でどのように使えば効率的かつ正確な診断が行えるのか、ケーススタディ形式で解説します。扱う症例はNEJM(The New England Journal of Medicine)の名物コーナー「Clinical Problem-Solving」に掲載されたもの。難症例を前に、直観的思考はどうひらめくのか、どのタイミングでどんな鑑別のクラスターを開くのか、そして正解の疾患はそこにあるのか。普段は決して覗くことのできない“名医の診断過程”は必見です。「診断戦略」を使いこなすことができれば、あなたの診断も劇的に変わります!
第1回 隠された病変(The Hidden Lesion)
NEJMに掲載された「The Hidden Lesion」を題材に、診断戦略の扱い方をケーススタディ形式で解説。番組では症例の第1段落にあたる病歴と身体診察のみの情報から診断へ迫ります。
第2回 一周回って確診に(Circling Back for the Diagnosis)
NEJMのClinical Problem-Solvingから、28歳男性の右上・下腹部痛の症例を扱います。病歴と身体所見の限られた情報から、直観的思考と分析的思考を使って診断に迫っていく過程は必見!「前医の情報を鵜呑みにしてはいけない」、新たな診断戦略「EHTL」も登場します。
第3回 Aから始まりZで終る(Going from A to Z)
今回はNEJMのClinical Problem-Solvingから、3ヵ月間続く下痢を訴える70歳男性の症例を扱います。突如判明する南アジアへの渡航歴に戸惑いながらも、わずかな病歴から直観的思考と分析的思考を使って診断に迫っていく過程は必見です!A(abdominal pain)で始まるこの症例が行き着くZとは?
第4回 眠れる巨人(A Sleeping Giant)
最終回はNEJMのClinical Problem-Solvingから、腹痛と寝汗が主訴の71歳女性の症例を扱います。副鼻腔炎の既往、寝汗、体重減少などそれぞれの情報から「分析的思考」を展開して鑑別診断を列挙。最終診断にたどり着くと、すべての謎が解けるはずです。