PD-L1高発現NSCLC、ペムブロリズマブ単剤の5年生存率は25%以上(KEYNOTE-001)/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2019/12/02

 

 PD-L1陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対するペムブロリズマブ単剤療法の長期5年の追跡結果が示された。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のEdward B. Garon氏らは、第Ib相KEYNOTE-001試験の結果で、未治療および既治療の進行NSCLC患者におけるペムブロリズマブ単剤療法による5年全生存率は高く、とくにPD-L1高発現患者(TPS≧50%)では25%以上で、長期安全性プロファイルは良好であることを明らかにした。ペムブロリズマブ単剤療法は、PD-L1陽性進行NSCLCに対し持続的な抗腫瘍活性を発揮することが示されていた。Journal of Clinical Oncology誌2019年10月号掲載の報告。

 研究グループは、局所進行/転移NSCLC患者を対象に、22C3抗体を用いた免疫組織化学染色法によりPD-L1を評価し、ペムブロリズマブを3週間間隔で2mg/kg、あるいは2週間または3週間間隔で10mg/kgを静脈内投与した。

 主要評価項目は奏効率(ORR)、副次評価項目は全生存期間(OS)および奏効期間であった。

 主な結果は以下のとおり。

・未治療患者101例、既治療患者449例が登録された。
・追跡期間中央値は60.6ヵ月(範囲:51.8~77.9ヵ月)であった。
・データカットオフ日2018年11月5日において、死亡は450例(82%)確認された。
・OS中央値は、未治療群22.3ヵ月(95%信頼区間[CI]:17.1~32.3ヵ月)、既治療群10.5ヵ月(95%CI:8.6~13.2ヵ月)、5年OS率はそれぞれ23.2%および15.5%であった。
・腫瘍細胞のうちPD-L1発現陽性細胞の割合を反映するTPSスコアが50%以上の患者では、5年OS率は未治療群29.6%、既治療群25.0%であった。
・3年時解析と比較し、新たに発現したGrade3以上の治療関連有害事象は3例のみであった(高血圧、耐糖能障害および過敏反応、全例回復)。
・遅発性のGrade4または5の治療関連有害事象は認められなかった。

(ケアネット)