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3次治療以降のNSCLCに対するデュルバルマブ+tremelimumabの成績(ARCTIC)/Ann Oncol

3次治療以降の転移のある非小細胞肺がん(NSCLC)に対する、デュルバルマブ+tremelimumabと標準治療(SoC)を評価した第III無作為化非盲検試験ARCTICの結果がAnnals of Oncology誌2020年2月20日オンライン版で発表された。
ARCTICは試験AおよびBの2つの独立した研究で構成されている。
[試験A]
・対象:PD-L1発現(TC≧25%)の転移のあるNSCLC患者126例
・試験群:デュルバルマブ(10mg/kg 2週ごと最大12ヵ月)
・対照群:SoC
[試験B]
・対象:PD-L1( TC<25%)の転移のあるNSCLC患者469例
・試験群1:デュルバルマブ+tremelimumab(デュルバルマブ20mg/kg+tremelimumab 1mg/kg 4週ごと12週間の後、デュルバルマブ10mg/kg 2週ごと34週間)
・試験群2:デュルバルマブ(10mg/kg 2週ごと最大12ヵ月)またはtremelimumab(10mg/kg 4週ごと24週の後、12週ごと24週間)
・対照群:SoC
[評価項目]全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)
(試験Aではデュルバルマブ対SoC、試験Bではデュルバルマブ+tremelimumab対SoC)
主な結果は以下のとおり。
[試験A]
・OS中央値は、デュルバルマブ群11.7ヵ月、SoC群は6.8ヵ月であった(HR:0.63、95%CI:0.42~0.93)。
・PFS中央値は、デュルバルマブ群3.8、SoC群2.2ヵ月であった(HR:0.71、95%CI:0.49~1.04)。
・Grade3/4の治療関連有害事象(TRAE)発現はデュルバルマブ群9.7%、SoC群44.4%であった。
[試験B]
・OS中央値は、デュルバルマブ+tremelimumab群11.5ヵ月、SoC群8.7ヵ月であった(HR:0.80、95%CI:0.61~1.05、p=0.109)。
・PFS中央値は両群とも3.5ヵ月であった(HR:0.77、95%CI:0.59~1.01、p=0.056)。
・Grade3/4のTRAE発現は、デュルバルマブ群9.7%、デュルバルマブ+tremelimumab群22.0%、SoC群36.4% であった。
(ケアネット 細田 雅之)
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