肺がん再生検のモダリティ、気管支鏡 vs.CTガイド下針生検/Respir Investig

提供元:ケアネット

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公開日:2021/05/10

 

 治療薬の進歩により進行非小細胞肺がん(NSCLC)の再生検の必要性が増している。再生検のモダリティは、気管支鏡検査やCTガイド下針生検(CTNB)などのがあるものの、どの手法が最適か、コンセンサスはない。そのような中、岡山大学による気管支鏡検査とCTNB生検を比較した後ろ向き研究の結果がRespiratory Investigation誌に発表された。

 対象は、2014年1月~2016年12月に、岡山大学で気管支鏡検査またはCTNB再生検を受けたNSCLC79例。

 主な結果は以下のとおり。

・再生検採取は気管支鏡検査49例、CTNBは30例であった。
・診断率は気管支鏡検査83.7%に対し、CTNBは100%であった(p=0.023)。
・処置による合併症率は気管支鏡検査18.4%に対し、CTNBは36.7%であった(p=0.11)。
・気胸の発生率は気管支鏡検査0%に対し、CTNBは23.3%と有意に差があった(p<0.01)。

(ケアネット 細田 雅之)