レイボー錠(片頭痛治療剤)を発売/リリー・第一三共

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2022/06/17

 

 2022年6月8日、日本イーライリリーと第一三共は、片頭痛治療剤 「レイボー錠50mg/100mg」(一般名:ラスミジタンコハク酸塩)の販売を開始した。

 レイボー錠は、Lilly(米国)により片頭痛発作の急性期治療薬として開発された、既存の急性期治療薬とは異なる薬理作用をもつ、世界初のジタン系、低分子の選択的セロトニン1F受容体作動薬である。

 片頭痛の病態には、中枢での疼痛シグナル伝達、および末梢での三叉神経系の過活動が関係しており、セロトニン1F受容体が視床、大脳皮質、三叉神経系の神経細胞やシナプスに発現していることから、セロトニン1F受容体の片頭痛の病態への関連性が指摘されてきた。レイボー錠は、血液脳関門通過性を有し、セロトニン1F受容体に選択的に結合することにより、中枢での疼痛情報の伝達を抑制し、末梢では三叉神経からの神経原性炎症や疼痛伝達に関わる神経伝達物質「カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)」やグルタミン酸などの放出を抑制することで、片頭痛発作に対する作用を示すことが期待される。

レイボー錠の薬価と発売日

 レイボー錠は、米国において2019年10月に片頭痛の急性期治療薬として承認を取得し、日本において2022年1月に「片頭痛」の効能または効果で製造販売承認を取得した。

レイボー錠の製品概要

販売名:レイボー錠50mg/100mg
一般名:ラスミジタンコハク酸塩
効能又は効果:片頭痛
用法・用量:通常、成人にはラスミジタンとして1回100mgを片頭痛発作時に経口投与する。ただし、患者の状態に応じて1回50mg又は200mgを投与することができる。頭痛の消失後に再発した場合は、24時間あたりの総投与量が200mgを超えない範囲で再投与できる。
薬価:50mg 1錠 324.70円/100mg 1錠 570.90円
製造販売承認日:2022年1月20日
薬価基準収載日:2022年4月20日
発売日:2022年6月8日
製造販売元:日本イーライリリー株式会社
販売元:第一三共株式会社

(ケアネット 生島 智樹)