頭痛患者におけるドライアイのリスク~メタ解析

提供元:ケアネット

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公開日:2022/11/23

 

 中国・大連医科大学のShuyi Liu氏らは、頭痛がドライアイのリスクに影響を及ぼすかどうか明らかにするためメタ解析を実施した。その結果、頭痛はドライアイの独立したリスク因子であることが示唆され、とくに片頭痛患者においては頭痛とドライアイのリスクに強い関連が認められた。Annals of Medicine誌2022年12月号の報告。

 PubMed、Web of Science、Cochrane Library、EMBASEのデータベースより、関連文献の検索を行った。すべての原因による頭痛に対するドライアイのオッズ比(OR)を算出するため、ソフトウェアStataを用いた。異質性の因子の調査には、サブグループ解析と感度分析を実施した。出版バイアスの評価には、Funnel plotとEgger's testを用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・11件の研究(コホート研究:1件、ケースコントロール研究:4件、横断的研究:6件)より357万5,957例をメタ解析に含めた。
・プール分析では、すべての原因による頭痛は、ドライアイのリスクの高さと関連していることが認められた(OR:1.586、95%信頼区間[CI]:1.409~1.785、I2=89.3%、p<0.001)。
・頭痛のサブタイプ別においても、各頭痛タイプはドライアイのリスクの高さと関連していた。
 ●片頭痛(OR:1.503、95%CI:1.369~1.650、I2=81.8%、p<0.001)
 ●緊張型頭痛(OR:1.610、95%CI:1.585~1.635、p<0.001)
 ●群発頭痛(OR:2.120、95%CI:1.104~4.073、p=0.024)
・ケースコントロール研究におけるドライアイのリスクは、横断的研究およびコホート研究における同リスクよりもわずかに高かった。
 ●ケースコントロール研究(OR:1.707、95%CI:1.291~2.258、I2=85.0%、p<0.001)
 ●横断的研究(OR:1.600、95%CI:1.590~1.610、I2=0.0%、p<0.001)
 ●コホート研究(OR:1.440、95%CI:1.096~1.893、p=0.009)
・地域別のサブグループ解析では、米国、欧州、アジア、オセアニアにおけるすべての原因による頭痛は、ドライアイのリスクの高さと関連が認められた。

(鷹野 敦夫)