新型コロナウイルスに対するmRNAワクチンを提供するモデルナは、2023年10月25日付のプレスリリースで、「スパイクバックス筋注」の生後6ヵ月以上を対象とした初回免疫に関する承認事項の一部変更承認を取得したと発表した。厚生科学審議会への諮問・答申を経て、予防接種実施規則改正をもってはじめて特例臨時接種での使用が可能となる。
今回の一部変更承認は、生後6ヵ月以上を対象とした「スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.1)」「スパイクバックス筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)」および「スパイクバックス筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)」における初回免疫である。
これについてモデルナは、「生後6ヵ月以上の乳幼児を含めたすべての方に接種機会を提供できることで、発症および重症化リスクの軽減に貢献できると考えている」としている。
なお、日本小児科学会(会長:岡 明氏[埼玉県立小児医療センター])の予防接種・感染症対策委員会は、同学会のホームページで「小児への新型コロナワクチン令和5年度秋冬接種に対する考え方」を発表しており、コロナによる感染および重症化を予防する手段としてのワクチン接種は有効であると考え、生後6ヵ月~17歳のすべての小児へのワクチン接種を推奨している。
(ケアネット 寺井 宏太)