オシメルチニブ耐性肺がんに対するamivantamab+化学療法はPD後も生存ベネフィットを示す(MARIPOSA-2)/ELCC2024

提供元:ケアネット

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公開日:2024/04/22

 

 amivantamab+化学療法は化学療法単独と比べ、オシメルチニブ耐性のEGFR変異陽性進行非小細胞肺がん(NSCLC)の治療進行後の有意な生存ベネフィットを示した。

 MARIPOSA-2試験における、amivantamabと化学療法の併用はオシメルチニブ耐性EGFR変異陽性NSCLC の無増悪生存期間 (PFS)を有意に延長している1)

・対象:オシメルチニブ単剤療法耐性のEGFR変異(exon19 delまたはL858R)NSCLC
・試験群1:amivantamab+lazertinib+化学療法(カルボプラチン+ペメトレキセド)(ALC群、n=263)
・試験群2:amivantamab+化学療法(同上)(AC群、n=131)
・対照群:化学療法(同上)(C群、n=263)
・評価項目:
[主要評価項目]盲検下独立中央判定(BICR)評価によるPFS
[副次評価項目]客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、全生存期間(OS)、PFS2、安全性、治療開始から後治療までの期間(TTST)など
[探索的研究]治療開始から中止までの期間(TTD)

 主な結果は以下のとおり。

・BICR評価のPFS中央値はAC群6.3ヵ月、C群4.2ヵ月でAC群で有意に改善した(HR:0.48、95%信頼区間[CI]:0.36~0.64、p<0.001。
・TTD中央値はAC群11.0ヵ月、C群4.5ヵ月でAC群で有意に改善した(HR:0.37、95% CI:0.28〜0.50、P<0.0001)。
・PD後の治療はAC群の42%、C群の71%が受けた。
・TTST中央値はAC群12.1ヵ月、C群6.6ヵ月でAC群で有意に改善した(HR:0.42、95%CI:0.30〜0.59、p<0.0001)。
・PFS2中央値はAC群13.9ヵ月、C群11.3ヵ月でAC群で有意に改善した(HR:0.60、95%CI:0.40〜0.92、p=0.017)。
・AC群の血液学的有害事象は、1サイクル目では発現率が高く、また重症度も高かったが、2サイクル目以降はC群と同等であった。

(ケアネット 細田 雅之)