中外製薬は2024年4月19日、ALK阻害薬アレクチニブ(商品名:アレセンサ)について、ALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対する腫瘍切除後の補助療法として、FDAより承認を取得したと発表。
今回の承認は、完全切除ALK陽性NSCLCの術後補助療法を対象とした国際第III相臨床試験であるALINA試験の成績に基づいている。
同試験では、完全切除したStageIB(腫瘍径4cm以上)~IIIA期(UICC/AJCC 第7版)のALK陽性NSCLCにおいて、アレクチニブはプラチナベース化学療法と比較して、再発または死亡のリスクを76%低下させることを示した(ハザード比[HR]:0.24、95%信頼区間[CI]:0.13~0.43、p<0.001)。探索的解析である中枢神経系(CNS)の無病生存期間についても、アレクチニブはプラチナベース化学療法と比較して、再発または死亡のリスクを78%低下させた(HR:0.22、95%CI:0.08~0.58)。アレクチニブの安全性および忍容性は過去の試験と同様であり、予期せぬ所見は認められなかった。
これらのデータは、欧州臨床腫瘍学会(ESMO2023)のLate Breaking oral演題として講演発表され、New England Journal of Medicine誌にも掲載された。
(ケアネット 細田 雅之)