適正年収、実年収プラス200万円が妥当!?/医師1,000人アンケート

提供元:ケアネット

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公開日:2024/06/19

 

 ケアネットでは、2月20日(火)に会員医師1,004人を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その中で、自身の業務内容や仕事量に見合った適正年収について尋ねたところ、最も回答数が多かったのは2,000~2,500万円(15.2%)、次いで3,000万円以上(12.7%)、1,800~2,000万円(12.6%)、1,400~1,600万円(10.9%)と続いた。また、実際の年収が600~1,800万円の範囲において、各年収層の半数以上が実際の年収より高い金額を希望しており、1,600~1,800円層を除く600~1,600万円の層では実年収に200万円程度上乗せした金額を希望していることが明らかになった。

年代別の適正年収

 各年代が適正と考える年収は、35歳以下は1,200~1,400万円、それ以降の年代はいずれも2,000~2,500万円との回答数が多かった。これをさらに男女別で見ると男性の場合は上記の全体の回答に合致していた。一方で女性の場合、35歳以下では800~1,000万円と男性より低い金額を回答したのに対し、36~55歳では1,200~1,400万円を境に適正年収が二極化、56歳以上では1,600万円未満の回答者が半数以上を占めていた。

20床未満3,000万、20床以上2,000~2,500万円が最多

 続いて、適正と考える年収を勤務する病床数が20床未満と20床以上で区分した結果では、20床未満の回答者が3,000万円以上(22%)、2,000~2,500万円(10%)、1,400~1,600万円(10%)と続いた。これに対し20床以上では、2,000~2,500万円(17%)、1,800~2,000万円(15%)、3,000万円以上(10%)、1,600~1,800万円(10%)となった。なお、3,000万円以上を最も希望したのは20床以上に勤務する46~55歳(43%)であった。この年代は医局員の指導的立場でありながら所属施設の管理を任されるなど、責任が重くなる時期でもある。その責任に見合う報酬などを求めているのではないだろうか。

診療科別の適正年収

 以下には、中央値より高い適正年収(1,800万円以上)を希望した上位3診療科を挙げる。

・1,800~2,000万円:血液内科(33%)、産婦人科(21%)、泌尿器科(20%)
・2,000~2,500万円:血液内科(33%)、循環器内科(25%)、消化器外科(24%)
・2,500~3,000万円:消化器外科(20%)、心臓血管外科(18%)、脳神経外科(16%)、循環器内科(16%)
・3,000万円以上:腎臓内科(33%)、耳鼻咽喉科(24%)、消化器外科(20%)

 そのほか、年代ごとの男女別、病床数別、勤務先別などの詳細な年収分布については、以下のページで結果を発表している。
医師の年収に関するアンケート2024【第4回】適正年収

(ケアネット 土井 舞子)