ビジネスパーソンにとってユニフォーム的な存在である「スーツ」。一方、医師の仕事着といえば白衣のイメージがあるが、実際には勤務中に何を着ているのか?スーツを着る機会はいつなのか?ケアネット会員の男性医師を対象に、仕事中の服装やスーツの所有状況などについてアンケート形式で聞いた。
対象:ケアネット会員の男性医師1,008人(30代以下、40代、50代、60代以上の年代別で各252人)
実施日:2024年10月30日
診療中の服装、若手ほどスクラブ派が多数、ベテランはワイシャツ&白衣派も
「Q1. 診察中の服装として、最も多い服装は?」(単一回答)との質問では、「スクラブのみ」「スクラブ&白衣」が同率の27%だった。とくに30代以下の若手医師では7割以上が「スクラブのみ」もしくは「スクラブ+白衣派」だった。一方、ベテランになると「ケーシー」や「スラックス+ワイシャツ(=スーツのジャケットなしの服装)&白衣」という回答が増えた。年配の医師は開業している割合が高く、検査や手技をする機会が限られる、手術を行う機会が減る、といった事情も影響していそうだ。実際、「スラックス+ワイシャツ&白衣」の回答は20床未満の診療所の勤務者で最も多かった(16%)。「その他」の回答としては外科系の医師を中心に「術衣」「術衣+白衣」との回答が目立った。
スーツを着るのは「学会参加時」、所有数は3着以内が7割
「Q2. 勤務中にスーツを着るシチュエーションを挙げてください」(複数回答)との質問には「学会に参加するとき」が751人(75%)と最多となった。その後には「講演をするとき」が528人(52%)、「会食・パーティ」が289人(29%)などとなった。一方で、「着る機会はない」「ほぼない」との回答も複数あった。
「Q3. 現在、スーツを何着持っていますか?」(数値で回答)との質問には、平均3.4着、中央値2着という結果だった。0着12人(1%)、1着156人(16%)、2着337人(34%)、3着202人(20%)と3着以内で7割、以後4着95人(9%)、5着101人(10%)と5着以内で9割を占めた。一方で、「50着」「30着」という回答もあった。
購入場所は量販店が半数、予算は年齢が上がるにつれ変化
「Q4. 通常、スーツをどこで買うことが最も多いですか?」との質問には洋服の青山、スーツセレクトなどのスーツ量販店が最多で半数近く(47%)を占め、続いてデパート・ブランド店(39%)だった。
「Q5. スーツ1着(上下一式)のおおよその予算はいくらですか?」への回答では全体では「5~8万円台」が最多で32%、続いて「2~4万円台」が30%だった。年齢が上がるにつれ量販店での割合が減る一方で、デパート・ブランド店やオーダースーツ専門店の割合が上がり、同時に1着当たりの予算も上がる傾向があった。1着当たりの予算が2万円以下とした人は20代では13%だったが、60代では6%と半分以下に減り、一方で5~8万円台との回答は20代で28%だったが、60代以上では42%に増え、9万円以上との回答者も35%存在した。
機能性重視が大半だが、オーダーメイドへの憧れの声も
最後に
「Q6.スーツに対する思いや要望」を自由回答で聞いたところ、「動きやすいものがいちばん」(消化器内科・20代)、「洗濯がしやすいもの」(循環器内科・40代)、「伸縮性の良いもの」(循環器内科・40代)、「ポケットがめちゃくちゃ多いもの」(消化器外科・60代)など、機能面の要望に集中した。とくに「学会出張時、シワになりにくい」(糖尿病・代謝・内分泌内科・30代)との回答は多数あった。「内科とはいえ処置の機会が多いため、季節を問わず常に半袖のケーシー。スーツ着用の機会はほとんどないので、とにかく安いものが良い」(内科・60代)といった実用的な回答が目立った。
一方で、「イタリアンスタイルが体格に合う」(内科・60代)、「ずっとアルマーニに決めている」(循環器内科・60代)、「普段は着ないので、着る時は楽しみたい。オーダースーツは裏地もこだわることができるし、生地を決めている時も楽しい」(循環器内科・30代)という、“スーツこだわり派”からの回答もあった。「オーダーメイドスーツを作りたいが敷居が高い」(糖尿病・代謝・内分泌内科・30代)という回答も10人近くから寄せられており、「状況が許せばオーダースーツに挑戦したい」という層も一定数いるようだ。
アンケート結果の詳細は以下のページで公開中。
スーツに関するアンケート/医師1,000人アンケート
(ケアネット 杉崎 真名)