ジェンマブは、2025年2月20日 、抗CD3/CD20二重特異性抗体エプコリタマブ(商品名:エプキンリ)について、2つ以上の前治療歴を有する再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade1~3A)に対する用法・用量を追加する製造販売承認事項一部変更承認を厚生労働省より取得した。
今回の承認はRR FLを含む成熟B細胞性非ホジキンリンパ腫を対象に、エプコリタマブ単剤の安全性および有効性を評価した海外非盲検多施設共同第I/II相臨床試験(EPCORE NHL-1/GCT3013-01試験)と国内第I/II相臨床試験(EPCORE NHL-3/GCT3013-04試験)等の結果に基づいている。
海外第I/II相臨床試験(EPCORE NHL-1/GCT3013-01試験、第II相パート インドレントB細胞性非ホジキンリンパ腫コホート)において、治療歴が2回以上のRR FL(Grade1~3A)患者128例を対象に行われ、全奏効率(ORR)は82.0%、完全奏効(CR)率は62.5%であった。同試験で別途設定されたFL最適化コホートでは、86例のFL(Grade1~3A)を対象に、サイトカイン放出症候群(CRS)を低減させるために推奨された3ステップ漸増について評価を行った。その結果、2ステップ漸減では66.4%であったCRS発現割合が48.8%となった。
国内第I/II相臨床試験(EPCORE NHL-3/GCT3013-04試験、第II相パートFLコホート)は治療歴が2回以上のRR FL(Grade1~3A)を対象に行われ、ORRは95.2%、CR率は76.2%であった。両試験での主な副作用は、CRS、注射部位反応、発疹、好中球数減少等であった。
追加された用法用量
・再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫/高悪性度B細胞リンパ腫/原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫)、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade3B):2ステップ漸増
・再発又は難治性の濾胞性リンパ腫(Grade1~3A):3ステップ漸増
(ケアネット 細田 雅之)