血友病A治療におけるコージネイトFSの大規模市販後調査結果について 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2009/07/20 米国マサチューセッツ州ボストンで開かれた第22回国際血栓止血学会(ISTH: International Society on Thrombosis and Haemostasis)において、遺伝子組換え型血液凝固第Ⅷ因子製剤コージネイトFSの大規模市販後調査結果が、東京医科大学臨床検査医学講座・福武勝幸氏より発表された。その内容は、日本、台湾、ドイツ、欧州諸国の4箇所で実施された合計967名の血友病A患者に対する日常的なコージネイトFS治療の市販後調査結果を集計し、解析したもので、コージネイトFSが軽症から重症型の幅広い患者に対して、出血時または手術時の止血管理に有効であり、有害事象の発生率も低かったというデータが示されたとのこと。また、治療歴のある患者と治療歴のない患者の両方で、インヒビター(中和抗体)の発生率が比較的低かったことも確認されたという。バイエル薬品株式会社からの報告。主治医判定によるコージネイトFSの有効性は98.9%の患者で著効または有効とされ、治療との因果関係が考えられる有害事象が1%の患者で報告された。また、新規インヒビターの発生率は0.8%であった。成人男性患者での臨床研究データによると、コージネイトFSによる出血時補充療法から定期補充療法に切り替えた患者は著しく関節内出血が減少し(定期補充0件、出血時30.4件)、出血時補充療法と比べて関節機能障害の進行を抑制した(総合ギルバート・スコア:定期補充18、出血時25)。コージネイトFSによる定期補充療法は通常小児に対して行われるが、これらの結果により、第VIII因子製剤を用いた定期補充的使用の利点がすべての年齢の血友病A患者に当てはまることが示唆されたという。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/?file_path=2009%2Fnews2009-07-16.html 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 週1回の投与で血友病に効果を発揮する新しい血液凝固第VIII因子製剤/サノフィ 医療一般(2023/03/24) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 2型DMの血糖コントロールなど、予測モデルによる治療最適化で改善/Lancet(2025/03/10) 切除不能進行胃がん1次治療、sugemalimab追加でOS・PFS改善(GEMSTONE-303)/JAMA(2025/03/10) リファンピシン耐性キノロン感性結核に対する経口抗菌薬(解説:寺田教彦氏)(2025/03/10) TTF-1陰性Non-Sq NSCLCに対するアテゾリズマブ+カルボプラチン+nab-パクリタキセル(LOGIK2102)/日本臨床腫瘍学会(2025/03/10) 統合失調症の認知機能改善に対するメトホルミンの有用性(2025/03/10) EBウイルスが腎移植後のリンパ増殖性疾患に関与(2025/03/10) うつ病歴は慢性疾患の発症を早める(2025/03/10) 症状を電子的に報告するシステムががん患者の症状管理やQOLを改善(2025/03/10) 「善玉」コレステロールは緑内障リスクを高める?(2025/03/10)