統合失調症治療薬ルラシドンの長期投与試験

提供元:ケアネット

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公開日:2012/05/21

 



統合失調症治療薬ルラシドンの12ヵ月にわたる長期投与試験の結果が発表された。Citrome氏らはルラシドンの長期安全性および忍容性を評価する目的でリスペリドンとの二重盲検比較試験を実施し、「ルラシドンは長期投与により良好な忍容性が示された」と報告した。

安定した統合失調症外来患者427例をルラシドン群(40-120mg/日)とリスペリドン群(2-6mg/日)に2:1の比率で割り付け比較検討した。

主な結果は以下のとおり。

1)ルラシドン群(vs リスペリドン群)で最も多くみられた有害事象は、嘔気(16.7% vs 10.9%)、不眠症(15.8% vs 13.4%)、鎮静(14.6% vs 13.9%)であった。
2)リスペリドン群(vs ルラシドン群)で最も多くみられた有害事象は、体重増加(19.8% vs 9.3%)、傾眠(17.8% vs 13.6%)、頭痛(14.9% vs 10.0%)であった。
3)少なくとも7%の体重増加がみられた患者はリスペリドン群 vs ルラシドン群=14% vs 7%であった。
4)プロラクチン値の変化量はリスペリドン群で有意に高かった(p<0.001)。
5)有効性および再発率は両薬剤で同程度であった。
6)すべての原因による中止率はルラシドン群の方が高かった。