カナダのロタウイルスワクチン接種率は、2008~2009年のサーベイ時点で20%未満であったという。カナダ・ケベック州国立公衆衛生研究所のDube E氏らは、ロタウイルスワクチン接種の親の承認に関する決定因子を調べた。主な決定因子は親の意向(intention)であり、個人的基準に基づく信用(personal normative beliefs)が影響を与えていることなどが明らかとなった。著者は「ヘルスプロモーションが、疾患やワクチンに関する親の知識や態度、信条に向けて行われるならば、ロタウイルスワクチン接種に対する受容性は高まるだろう」と提言した。Health Educ Res誌オンライン版2012年8月20日号の報告。
サーベイは、計画的行動理論(Theory of Planned Behavior)に基づき行われた。データは2相で収集された。
主な結果は以下のとおり。
・初回インタビューを受けた親は413例、うち2回目も受けた親は394例であった(残存率95%)。
・ほとんどの親(67%)が、ロタウイルスワクチン接種を受けさせようと思っていた。
・親の意向と有意に関連する因子(第1相)として次のことが挙げられた。
1)子どもがワクチン接種を受けることが倫理的に正しいという認識(個人的基準に基づく信用)
2)ワクチン接種を受ける行動を配偶者が承認しているという認識(主観的基準)
3)子どもがワクチン接種を受けることの認知能力(行動コントロール感)
4)世帯収入
・子どもにワクチン接種を受けさせたと報告した親(第2相)は、165例(42%)であった。
・ワクチン接種行動(behavior)の主な決定因子は親の意向(intention)であり、個人的基準に基づく信用が、意向や行動に影響を与えていた。
(ケアネット)