強迫症(OCD)は、重大な機能障害を伴う慢性疾患である。OCDの治療では、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)により、一部しか症状が改善しないことも少なくない。このような場合、一般的に確立された治療法として、抗精神病薬併用によるSSRI増強療法が多くの患者で行われている。イタリア・ミラノ大学のLuca Giacovelli氏らは、治療抵抗性OCD患者におけるSSRIとブレクスピプラゾール併用療法の有効性および忍容性を評価するため、予備的レトロスペクティブ観察研究を実施した。International Clinical Psychopharmacology誌オンライン版2025年2月6日号の報告。
対象は、治療抵抗性OCDと診断された患者10例。12週間のブレクスピプラゾール併用療法を行った。ブレクスピプラゾールの用量は、1mg/日から開始し、臨床判断に基づき調整した。治療反応の評価は、ベースラインから12週目までのYale-Brown強迫尺度(Y-BOCS)合計スコアの変化により行った。有害事象は、システマティックに記録した。
主な結果は以下のとおり。
・12週間のブレクスピプラゾールにより、Y-BOCS合計スコアの有意な改善が認められた。
・ベースライン時と比較した12週間後のY-BOCS合計スコアが25%以上低下した患者は7例(70%)、35%以上低下した患者は5例(50%)であった。
・鎮静および体重増加などの軽度の副作用は、2例(20%)で報告された。
著者らは「治療抵抗性OCDに対するSSRI+ブレクスピプラゾール併用療法の有効性および忍容性プロファイルが確認された。治療抵抗性OCDのマネジメントにおいて、ブレクスピプラゾールは有望な併用薬である可能性が示唆された」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)