膀胱がんは再発が多く、再発率を減少させるために危険因子を特定することが必要である。米国ダートマス大学のAsaf Wyszynski氏らが、膀胱がん患者の喫煙習慣とBMI、長期予後を調査した結果、とくに喫煙者においては肥満が膀胱がん再発の危険因子であることが示唆された。Cancer誌オンライン版2013年10月10日号に掲載。
米国ニューハンプシャー州の膀胱がん患者726例の人口ベースの研究において、喫煙習慣およびBMIについて、膀胱がんの再発との関連性を調べるために診断時に調査し、筋層非浸潤性尿路上皮がんと診断された患者の長期予後を追跡した。再発までの期間は多変量Cox回帰モデルを用いて解析した。
主な結果は以下のとおり。
・喫煙者は再発までの期間が短かった(喫煙継続者のハザード比[HR]=1.51、95%信頼区間[CI]:1.08~2.13)。
・診断時の過体重(BMI>24.9kg/m2)は強力な独立因子ではなかった(HR=1.33、95%CI:0.94~1.89)。しかし、喫煙継続者の場合、過体重者は正常体重者に比べて再発リスクが2倍以上と高かった(HR=2.67、95%CI:1.14~6.28)。
(ケアネット 金沢 浩子)