腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

PD-L1陽性胃がん、周術期serplulimab療法でEFS改善(ASTRUM-006)/Lancet

 切除可能なPD-L1陽性胃がんまたは胃食道接合部腺がんにおいて、術前S-1+オキサリプラチン(SOX)+術前・術後serplulimabは、術前・術後SOX単独と比較して無イベント生存期間(EFS)を改善し、安全性プロファイルは良好であることが示された。中国・北京大学がん病院・研究所のLin Shen氏らASTRUM-006 Study Groupが無作為化二重盲検多施設共同の第III相試験「ASTRUM-006試験」の結果を報告した。先行研究で周術期免疫化学療法は、胃がんまたは胃食道接合部腺がんにおいてさまざまなアウトカムを示している。

ロルラチニブのALK陽性肺がん1次治療、7年後もPFS中央値に到達せず(CROWN)/ASCO2026

 ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(NSCLC)における1次治療で、ロルラチニブは7年後も無増悪生存期間(PFS)中央値に到達せず、7年PFS割合は50%を超えた。  進行ALK陽性NSCLCの1次治療としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した第III相CROWN試験の7年フォローアップの結果をTony S. K. Mok氏(中国・香港中文大学)が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。本研究結果はAnnals of Oncology誌に同時掲載されている。

CDK4/6阻害薬治療後のER+/HER2-進行乳がん、giredestrant+エベロリムスがPFS2を改善(evERA BC)/ASCO2026

 CDK4/6阻害薬+内分泌療法後のエストロゲン受容体陽性(ER+)/HER2陰性(HER2-)進行乳がんに対して、新規経口SERDであるgiredestrant+エベロリムスを標準的内分泌療法+エベロリムスと比較した国際共同無作為化非盲検第III相evERA BC試験において、無増悪生存期間(PFS)が有意かつ臨床的に意義のある改善を示したことはすでに報告されている(ESMO2025)。今回、探索的評価項目であるPFS2および化学療法フリー生存期間を解析した結果、どちらもgiredestrant+エベロリムスで改善が示されたことを、米国・Memorial Sloan-Kettering Cancer Center and Weill Cornell Medical CollegeのKomal L. Jhaveri氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。

HER2+胃食道腺がん1次治療、zanidatamab+化学療法±チスレリズマブがPFS延長(HERIZON-GEA-01)/NEJM

 HER2陽性胃食道腺がんの1次治療において、従来の標準治療であるトラスツズマブと化学療法の併用と比較して、zanidatamab(HER2の細胞外ドメイン2および4に結合する二重特異性IgG1様抗体)と化学療法の併用は、チスレリズマブ(抗PD-1抗体)の併用、非併用のいずれの場合でも、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、チスレリズマブとの併用では全生存期間(OS)に関しても有意な有益性をもたらすことが、国立がん研究センター東病院の設楽 紘平氏らHERIZON-GEA-01 Investigatorsが実施した「HERIZON-GEA-01試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2026年5月28日号で報告された。

食道がんに腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」承認、CRT不適患者の新たな選択肢に/オンコリスバイオファーマ

 岡山大学発の創薬ベンチャー・オンコリスバイオファーマは6月8日、同社の開発した腫瘍溶解ウイルス製剤テロメライシン注(一般名:スラタデノツレブ)が、厚生労働省の製造販売の承認を受けたことを発表した。適応は「根治切除および化学放射線療法の適応とならない食道がん」。「条件及び期限付承認」ではなく通常承認となり、再生医療等製品としては異例のケースとなった。  テロメライシンは、テロメラーゼ活性を利用してがん細胞内で選択的に増殖するよう設計された5型アデノウイルス製剤。hTERTプロモーター制御下でウイルス複製関連遺伝子を発現し、正常細胞では増殖せず、がん細胞のみで複製・細胞破壊を引き起こす。岡山大学の藤原 俊義教授らが基礎研究を主導し、長年にわたり臨床開発が進められてきた。

腎細胞がん1次治療、ミヤBM併用でICIの有効性高まる可能性/ASCO2026

 転移を有する腎細胞がん(mRCC)への1次治療において、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)を含むレジメンに生菌製剤であるCBM588(ミヤBM)を追加することで、臨床的活性が高まる可能性が示唆された。さらに、便のメタゲノム解析により、腸内細菌叢の乱れ(ディスバイオシス)を有する患者においてCBM588追加の恩恵がより大きいことが明らかになった。米国・City of Hope Comprehensive Cancer CenterのRahul Winayak氏が、2つの第I相無作為化比較試験(NCT038291111)、NCT051225462))の統合解析結果を米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026)で報告した。 ・対象:未治療のmRCC患者 ・試験群(CBM588群):標準治療(ニボルマブ+イピリムマブまたはニボルマブ+カボザンチニブ)+CBM588 39例

KRAS G12C陽性NSCLCの1次治療、divarasib+ペムブロリズマブが有望(Krascendo-170)/ASCO2026

 KRAS G12C変異陽性の進行・転移非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療では、免疫チェックポイント阻害薬単剤または化学療法との併用が標準治療として用いられている。しかし、全生存期間中央値は約1.5年であり、アンメットニーズが存在する。KRAS G12C阻害薬としてはソトラシブが臨床応用されているが、2次治療以降での使用が適応となっている。  そこで、1次治療において経口KRAS G12C阻害薬divarasibとペムブロリズマブの併用療法の安全性・有効性を検討する国際共同第Ib/II相試験「Krascendo-170試験」が実施されている。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、本試験の解析結果が報告され、PD-L1≧1%コホート、PD-L1<1%コホートのいずれにおいても良好な奏効が得られ、管理可能な安全性プロファイルが示された。Ferdinandos Skoulidis氏(米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンター)が、本解析結果を報告した。

HR+/HER2-/PIK3CA変異型進行乳がん、gedatolisibベース治療でPFSが倍に延長(VIKTORIA-1 Study 2)/ASCO2026

 CDK4/6阻害薬とアロマターゼ阻害薬による治療後に進行したHR+/HER2-/PIK3CA変異型の進行乳がんを対象に、PI3K/AKT/mTOR(PAM)経路を包括的に阻害するgedatolisib+フルベストラント±パルボシクリブ併用療法と、α特異的PI3K阻害薬alpelisib+フルベストラント併用療法を比較した第III相VIKTORIA-1試験コホート2の結果を、米国・ワシントン大学のSara A. Hurvitz氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。gedatolisibベースの併用療法は無増悪生存期間(PFS)の中央値を2倍に延長し、かつ有害事象による治療中止率は低かったことが示された。

EGFR L858R陽性NSCLC、エルロチニブ+ラムシルマブvs.オシメルチニブ(REVOL858R/WJOG14420L)/ASCO2026

 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)のうち、L858R変異陽性例はexon19欠失例と比較してEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)への感受性が低く、予後不良である可能性が指摘されている。一方で、エルロチニブ+ラムシルマブの有用性を検討した国際共同第III相試験「RELAY試験」では、L858R変異陽性例における全生存期間(OS)中央値が52ヵ月であったことが報告され、EGFR-TKIへのラムシルマブの上乗せによりexon19欠失例と同等の予後が、L858R変異陽性例において得られる可能性が考えられた。  そこで、L858R変異陽性例を対象に、エルロチニブ+ラムシルマブ併用療法で治療を開始し、治療中にT790M変異が検出された場合にオシメルチニブへ移行する逐次治療戦略の有用性について、オシメルチニブとの比較により検討する国内第III相試験「REVOL858R試験」が実施された。その結果、エルロチニブ+ラムシルマブ後にオシメルチニブを投与する治療戦略は、初回オシメルチニブ単剤療法と比較して、治療戦略成功期間(TFS:Time to Failure of Strategy)を改善しなかった。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、試験事務局を務めた原武 直紀氏(九州がんセンター 呼吸器腫瘍科)が結果を報告した。

mHSPCへのADT+ARPI、休薬は可能か(A-DREAM)/ASCO2026

 転移を有するホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)に対するアンドロゲン除去療法(ADT)とアンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)の併用療法は生存期間を延長する一方で、継続的な投与による累積的な毒性や医療費の負担が課題となっている。米国・Dana-Farber Cancer InstituteのAtish D. Choudhury氏らは、ADT+ARPIに良好な反応を示した患者を対象に、投与を休止することが可能かどうかを検討したA-DREAM(Alliance A032101)試験の結果を、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026)で発表した。 ・試験デザイン:第II相単群試験 ・対象:ADT(18~24ヵ月)+ARPI(12ヵ月以上)の併用療法を受け、PSAが0.2ng/mL未満に低下・安定しているmHSPC患者 78例 ・介入方法:ADT+ARPIの投与を休止し、3ヵ月ごとにPSA値およびテストステロン値の測定、6ヵ月ごとのCT/MRIおよび骨シンチグラフィ(PSA値上昇がみられた場合は3ヵ月ごと)、QOL評価を実施 ※PSA 5ng/mL以上、画像所見上の変化(CT/MRIでのRECIST 1.1に基づく疾患進行[PD]、または骨シンチグラフィでのPCWG3に基づく未確定のPD)、あるいは前立腺がん関連症状が認められた場合は投与再開 ・評価項目: [主要評価項目]投与休止後18ヵ月時点で、テストステロン値が回復(≧150ng/dL)し投与休止を継続している患者の割合 [副次評価項目]テストステロン値≧150ng/dLへの回復までの期間、投与休止期間、QOL [探索的評価項目]画像上の無増悪生存期間(rPFS)、全生存期間(OS)、費用