腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

若年婦人科がん40年にわたる死亡率・罹患率の変化(NORDCANレジストリ)

 北欧諸国における若年(0~49歳)の婦人科がん患者を対象とした国際コホート研究の結果、子宮体がん、卵巣がん、子宮頸がんそれぞれ独自の動向が示された。  本研究は、スウェーデン・カロリンスカ研究所のCharlotta Riese氏ら(PredictAYAコンソーシアム)によるものであり、Gynecologic Oncology誌オンライン版2026年8月19日号で発表されている。  子宮体がん、卵巣がん、子宮頸がんは中高年女性に多くみられるが、若年女性においては特有の危険因子(肥満、経口避妊薬の使用、HPV感染など)や臨床的特徴を持つため経時変化が異なる可能性がある。しかし、若年層に焦点を当てた長期的な疫学動向は十分に解明されていなかった。

アルコール依存症患者の飲酒関連がん、遺伝的体質でリスクに差

 飲酒は頭頸部がんや食道がんなどの飲酒関連がんの重要なリスク因子として知られている。今回、日本人のアルコール依存症患者を対象とした研究で、アルコール代謝に関わる遺伝的体質によって、こうしたがんのリスクが異なることが明らかになった。研究は、国立病院機構久里浜医療センターアルコール内科の横山顕氏、国立保健医療科学院生涯健康研究部の横山徹爾氏によるもので、詳細は7月7日付の「Cancer Medicine」に掲載された。  飲酒は頭頸部がんや食道がん、肝がん、大腸がん、胃がんなどのリスク因子として知られている。

進行肝細胞がん、アテゾリズマブ+ベバシズマブ後の肝切除追加でTTF延長/Lancet

 未治療の大血管浸潤を伴う局所進行肝細胞がん(HCC)患者において、アテゾリズマブ+ベバシズマブによる治療後に肝切除術を行って術後に同療法を再開することは、アテゾリズマブ+ベバシズマブ併用療法を継続する場合と比較して、治療成功期間(TTF)を有意に延長させたことが、中国・復旦大学のHui-Chuan Sun氏らによる多施設共同非盲検無作為化第III相試験「TALENTOP試験」の結果で示された。進行HCC患者に対して全身療法後に肝切除術を行うことは、さらなる治療効果をもたらす可能性が示されているが、この治療方針を支持する質の高いエビデンスが不十分である。そこで、研究グループは全身療法で病勢コントロールが得られた進行HCC患者において、肝切除術の追加の有効性と安全性を検討した。Lancet誌2026年8月22日号掲載の報告。

胃がん手術、低CXIは予後不良・再発リスクと関連

 「がん悪液質」は、筋肉量の減少や低栄養、全身性炎症などを特徴とし、患者の予後に影響を及ぼすことが知られている。今回、これらを統合的に評価するCachexia Index(CXI)が、胃がん手術患者の予後や再発リスクを予測する指標として有用である可能性が示された。研究は、東京大学医学部附属病院胃食道外科の小島晴樹氏、菅原弘太郎氏らによるもので、詳細は7月13日付の「Surgery Today」に掲載された。  胃がんの予後は病期が最も重要な決定因子とされる一方、患者の全身状態も術後の生存に影響することが知られている。

限局性前立腺がん治療、5分割SBRT vs.中程度寡分割IMRT/JAMA

 前立腺がんの治療では、近年、放射線治療の使用が増加し、照射の期間や毒性に対する社会的関心も高まっている。NRG Oncologyの研究グループは、期間を短縮した照射法の安全性と有効性を確立するために一連の無作為化試験を進めている。米国・サウスフロリダ大学のRodney J. Ellis氏らNRG-GU005 Collaborative Authorsは、その1つである「NRG-GU005試験」で、中間リスクの限局性前立腺がんの治療において、5分割の体幹部定位放射線治療(SBRT)は中程度寡分割強度変調放射線治療(MH-IMRT)と比較して、腸管症状の悪化が少なく、尿失禁や性機能は良好だが、尿路刺激/閉塞症状の悪化に差はなく、無病生存期間(DFS)に関しては有意に低いことを示した。

制吐目的のオランザピン、糖尿病患者にも厳格管理下で投与可能へ/日本癌治療学会

 2026年8月25日、日本癌治療学会制吐薬適正使用ガイドライン改訂ワーキンググループ(以下、WG)は、「制吐目的としてのオランザピン投与時の血糖管理」について、ガイドライン速報版として公開した。同日に厚生労働省から添付文書の改訂指示が発出され、経口薬のオランザピンについては、警告が新設されると同時に禁忌の項が改訂された。  同ワーキンググループの安部 正和氏(浜松医科大学医学部産婦人科)は、本公表に至る経緯や臨床現場への期待について、以下のように本稿へコメントを寄せている。

イサツキシマブ皮下注製剤発売、投与時間の短縮と患者・医療者の負担軽減に/サノフィ

 サノフィは2026年8月27日、イサツキシマブの皮下注製剤「サークリサ皮下注1400mg」を発売した。本製剤は、多発性骨髄腫に対するポマリドミド・デキサメタゾン併用療法(Pd)、カルフィルゾミブ・デキサメタゾン併用療法(Kd)、ボルテゾミブ・レナリドミド・デキサメタゾン併用療法(VRd)が適応となる。点滴静注に加えて皮下注による投与が可能となることで、患者や医療者のニーズに応じて投与方法を選択できるようになった。  イサツキシマブは 2020年8月、再発または難治性の多発性骨髄腫治療薬として日本で発売され、2025年2月には、VRdに本剤を追加するIsaVRd 療法として、国内初の未治療の多発性骨髄腫を対象とする4剤併用療法の承認を受け、治療選択肢を広げた。

卵巣予備能がHR+/HER2-乳がんの術後化学療法ベネフィットを予測/Ann Oncol

 21遺伝子アッセイ(オンコタイプDX)の再発スコアが25以下のHR+/HER2-乳がん患者を対象に、術後の内分泌療法と内分泌療法+化学療法(化学内分泌療法)を比較した第III相RxPONDER試験の55歳未満を対象とするバイオマーカー解析の結果、超高感度アッセイを用いて測定した卵巣予備能の指標である抗ミュラー管ホルモン(AMH)が化学療法追加のベネフィットを予測し、AMHが低値の患者では化学療法追加によるベネフィットが認められなかったことを、米国・エモリー大学のKevin Kalinsky氏らが示した。Annals of Oncology誌2026年9月号掲載の報告。

ペムブロリズマブ投与後の好酸球割合、irAE発現リスク評価の手掛かりに

 免疫チェックポイント阻害薬はがん治療に大きく貢献している一方、免疫関連有害事象(irAE)への対応が課題となっている。今回、転移性尿路上皮がん患者を対象とした研究で、ペムブロリズマブ投与3週間後の好酸球割合が、irAE発現リスクを評価する手掛かりとなる可能性が示された。研究は名古屋市立大学大学院医学研究科臨床薬剤学分野の小田切州広氏、同大学医学部附属西部医療センター泌尿器科の内木拓氏らによるもので、詳細は7月1日付の「Cancer Medicine」に掲載された。

ドンペリドン、葛根湯などに重大な副作用追加/厚労省

 2026年8月25日、厚生労働省は添付文書の改訂指示を発出し、ドンペリドンおよびメトクロプラミド、葛根湯、一部の免疫チェックポイント阻害薬などにおいて「重大な副作用」が追記された。  ドンペリドン(商品名:ナウゼリン錠ほか)、メトクロプラミド(同:プリンペラン錠ほか)および塩酸メトクロプラミド(同:プリンペラン注射液)に対し、国内外の疫学調査において致死性不整脈および心突然死のリスク増加が示唆されたことから、「重大な副作用」に「重篤な不整脈」が追加された。