腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

再発・難治性多発性骨髄腫、テクリスタマブ単剤でPFS延長(MajesTEC-9)/NEJM

 1~3ラインの治療歴のある再発・難治性多発性骨髄腫患者の治療では、担当医選択のレジメンと比較してテクリスタマブは、無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)を有意に改善し、その一方でGrade3または4の感染症の頻度が高いことが、フランス・ナント大学病院のCyrille Touzeau氏らが実施した「MajesTEC-9試験」で示された。テクリスタマブは、多発性骨髄腫細胞上に発現するB細胞成熟抗原(BCMA)とT細胞上に発現するCD3を標的とする二重特異性抗体である。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2026年5月29日号で報告された。

完全切除NSCLCへのニボルマブ、DFSを改善せず(EA5142/ALCHEMIST)/JAMA

 切除可能な非小細胞肺がん(NSCLC)の治療では、抗PD-1抗体ニボルマブによる術前および周術期(術前・術後)の補助療法は無イベント生存期間(EFS)を改善することが知られているが、初回手術後の補助療法におけるニボルマブの役割は明らかにされていない。米国・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのJamie E. Chaft氏らは「ECOG-ACRIN EA5142試験」において、切除術を受けたNSCLC患者に補助化学療法または放射線療法(あるいは両方)を行った後にニボルマブを投与したところ、無病生存期間(DFS)は改善しなかったと報告した。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年6月1日号に掲載された。

スタチンと乳がん生存率の関連、サブタイプ別に検討

 スタチンは乳がん患者の生存率向上と関連することが報告されているが、サブタイプ別の関連についてのデータはない。今回、フィンランド・Tampere University HospitalのSanteri Palmi氏らが、早期乳がん患者における診断前後のスタチン投与とサブタイプ別の生存率との関連を後ろ向きコホート研究で検討した。その結果、診断前のスタチン投与は生存率に影響を与えなかったものの、診断後のスタチン投与はホルモン受容体陽性(HR+)乳がんにおいて、乳がん死亡および全死亡のリスクを低下させることが示唆された。JAMA Network Open誌2026年6月1日号に掲載。

ivonescimab、進行扁平上皮NSCLCの1次治療でOSも延長(HARMONi-6)/Lancet

 未治療の進行扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、ivonescimab+化学療法はチスレリズマブ+化学療法と比較して全生存期間(OS)を有意に延長したことが、中国・上  海海交通大学のShun Lu氏らが同国の50施設で実施した第III相無作為化二重盲検比較試験「HARMONi-6試験」の事前規定の中間解析の結果で示された。HARMONi-6試験に関してはこれまでに、ivonescimab+化学療法がチスレリズマブ+化学療法と比較し、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことが報告されていた(ジャーナル四天王「進行扁平上皮NSCLCの1次治療、ivonescimab併用がICI併用と比較しPFS改善(HARMONi-6)/Lancet」https://www.carenet.com/news/journal/carenet/61763)。Lancet誌オンライン版2026年5月31日号掲載の報告。

ER+/HER2-進行乳がんの1次治療、giredestrant+パルボシクリブvs.レトロゾール+パルボシクリブ(persevERA BC)/ASCO2026

 エストロゲン受容体陽性(ER+)/HER2陰性(HER2-)の局所進行または転移乳がん患者に対する1次治療において、経口選択的エストロゲン受容体分解薬(SERD)giredestrantとパルボシクリブの併用療法は、レトロゾールとパルボシクリブの併用療法と比較して、治験責任医師評価による無増悪生存期間(INV-PFS)について数値上の改善を示したものの、統計学的に有意な差は示さなかった。英国・Royal Marsden Hospital and Institute of Cancer ResearchのNicholas C. Turner氏が、第III相persevERA BC試験の主要解析結果を、米国臨床腫瘍学会(ASCO 2026)で報告した。

高リスク多発性骨髄腫、MRD陰性維持期間とPFSの関連

 多発性骨髄腫において微小残存病変(MRD)陰性は生存率の向上と関連しているが、高リスク多発性骨髄腫におけるMRD陰性の予後的価値については明らかになっていない。今回、中国・The First Affiliated Hospital of Sun Yat-sen UniversityのHuan Liu氏らは移植適応の初発多発性骨髄腫を対象にした単施設の後ろ向き研究を実施し、個別治療の指針となる最短のMRD陰性維持期間を検討した。その結果、MRD陰性を2年維持した高リスク患者は標準リスク患者と同様の無増悪生存期間(PFS)を示し、さらに4年の維持によりPFSが改善されることが示唆された。Cancers(Basel)誌2026年5月12日号に掲載。

大腸がん、ctDNAによる術後化学療法と投与期間の選択(CIRCULATE・GALAXY後方解析)/ASCO2026

 StageII/III大腸がんにおける術後補助化学療法は複数のレジメンがあり、最適な投与期間も明らかになっていない。米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)では、術後のctDNAを予後マーカーとして、術後補助療法のベネフィットを受ける患者層の特定や最適な投与期間を検討した2つの試験結果が発表された。

PD-L1陽性胃がん、周術期serplulimab療法でEFS改善(ASTRUM-006)/Lancet

 切除可能なPD-L1陽性胃がんまたは胃食道接合部腺がんにおいて、術前S-1+オキサリプラチン(SOX)+術前・術後serplulimabは、術前・術後SOX単独と比較して無イベント生存期間(EFS)を改善し、安全性プロファイルは良好であることが示された。中国・北京大学がん病院・研究所のLin Shen氏らASTRUM-006 Study Groupが無作為化二重盲検多施設共同の第III相試験「ASTRUM-006試験」の結果を報告した。先行研究で周術期免疫化学療法は、胃がんまたは胃食道接合部腺がんにおいてさまざまなアウトカムを示している。

ロルラチニブのALK陽性肺がん1次治療、7年後もPFS中央値に到達せず(CROWN)/ASCO2026

 ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(NSCLC)における1次治療で、ロルラチニブは7年後も無増悪生存期間(PFS)中央値に到達せず、7年PFS割合は50%を超えた。  進行ALK陽性NSCLCの1次治療としてロルラチニブとクリゾチニブを比較した第III相CROWN試験の7年フォローアップの結果をTony S. K. Mok氏(中国・香港中文大学)が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。本研究結果はAnnals of Oncology誌に同時掲載されている。

CDK4/6阻害薬治療後のER+/HER2-進行乳がん、giredestrant+エベロリムスがPFS2を改善(evERA BC)/ASCO2026

 CDK4/6阻害薬+内分泌療法後のエストロゲン受容体陽性(ER+)/HER2陰性(HER2-)進行乳がんに対して、新規経口SERDであるgiredestrant+エベロリムスを標準的内分泌療法+エベロリムスと比較した国際共同無作為化非盲検第III相evERA BC試験において、無増悪生存期間(PFS)が有意かつ臨床的に意義のある改善を示したことはすでに報告されている(ESMO2025)。今回、探索的評価項目であるPFS2および化学療法フリー生存期間を解析した結果、どちらもgiredestrant+エベロリムスで改善が示されたことを、米国・Memorial Sloan-Kettering Cancer Center and Weill Cornell Medical CollegeのKomal L. Jhaveri氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)で発表した。