AIPL1関連重度網膜ジストロフィー、アデノ随伴ウイルスベクターで視力改善/Lancet
AIPL1関連重度網膜ジストロフィーの幼児4例において、ヒトロドプシンキナーゼプロモーター領域によって制御されるヒトAIPL1コード配列を組み込んだ組換えアデノ随伴ウイルスベクター(rAAV8.hRKp.AIPL1)の網膜下投与は、重篤な副作用を伴うことなく視力および機能的視覚を改善し、網膜変性の進行を、ある程度抑制することが認められた。英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのMichel Michaelides氏らが、AIPL1関連重度網膜ジストロフィーの遺伝子治療を評価するヒト初回投与試験の結果を報告した。AIPL1欠損による網膜ジストロフィーは、出生時から重度かつ急速に進行する視力障害を引き起こすが、4歳未満の小児では中心窩の視細胞が保存されており遺伝子治療が有効である可能性が示唆されていた。Lancet誌2025年2月22日号掲載の報告。