小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:100

ポンペ病は早く気付いてほしい難病

 2017年3月30日、都内においてサノフィ株式会社は、4月15日の「国際ポンペ病の日」を前に、「治療方法がありながらも診断がつきにくい希少疾患『ポンペ病』」をテーマとしたメディアセミナーを開催した。セミナーでは、ポンペ病の概要についての講演のほか、患者・患者家族から「早く確定診断がなされ、治療ができる体制を望みたい」と要望が寄せられた。

若年糖尿病の合併症は1型よりも2型のほうが多い(解説:小川 大輔 氏)-658

世の中の関心は高齢者に向かっている。2017年1月、日本老年学会などが高齢者の定義を、現在の65歳以上から10歳引き上げて75歳以上に見直すよう提言した。また、3月12日から改正道路交通法がスタートし、75歳以上の高齢者が運転免許証を更新するときに認知機能検査が義務付けられ、認知症の恐れがあれば医師の診断が必要となった。

妊婦の肥満、子の脳性麻痺と関連?/JAMA

 母親の過体重や肥満は、早産、新生児仮死関連合併症、先天奇形のリスクを増加させ、これらの病態が新生児の脳性麻痺と関連することが知られているが、母親の過体重、肥満の重症度と子の脳性麻痺の直接的な関連やそのメカニズムは不明とされる。この問題を解明するために、米国・ミシガン大学/スウェーデン・カロリンスカ研究所のEduardo Villamor氏ら研究グループは、地域住民をベースとするレトロスペクティブなコホート研究を実施した。研究の成果は、JAMA誌2017年3月7日号に掲載された。

ネズミ由来の小児喘息に総合的有害生物管理は有効か/JAMA

 米国では、ネズミのまん延が、都市近郊の低所得層居住区に特有の問題となっており、ネズミに感作した喘息児がネズミ由来アレルゲンに曝露すると、感作あるいは曝露がない患児に比べ喘息症状の発現頻度が高いとの報告がある。また、専門家が行う総合的有害生物管理(integrated pest management:IPM)による介入は、ネズミ由来アレルゲン濃度を低下させることが知られている。そこで、米国・ジョンズ・ホプキンス大学のElizabeth C Matsui氏ら研究グループは、有害生物管理教育へのIPMの併用による喘息症状の抑制効果を検証する無作為化臨床試験(MAAIT試験)を行った。研究の成果は、JAMA誌2017年3月6日号に掲載された。

小児クローン病の合併症予測モデル、治療選択肢も示唆/Lancet

 新規発症クローン病小児患者の合併症(狭窄や穿孔)リスクの予測モデルが、米国・エモリー大学のSubra Kugathasan氏らによって示された。小児および成人クローン病患者において狭窄や穿孔といった合併症を罹患する頻度は高く、医療コスト増の要因にもなっている。これまでに確証されたモデルはなく、合併症リスクへの有効な治療も知られていなかったが、今回のモデル開発で、抗TNFα治療の選択肢が有効であることも示されている。Lancet誌オンライン版2017年3月1日号掲載の報告。

小児がんサバイバー、放射線治療減少で新生物リスク低下/JAMA

 1990年代に診断を受けた小児がんサバイバーの初回診断後15年時の悪性腫瘍のリスクは、上昇してはいるものの、1970年代に診断されたサバイバーに比べると低くなっており、その主な要因は放射線治療の照射線量の減少であることが、米国・ミネソタ大学のLucie M Turcotte氏らの調査で明らかとなった。同氏らは、「現在も続けられている長期の治療毒性の軽減に向けた取り組みが、サバイバーの新生物罹患リスクの低減をもたらしている」と指摘する。JAMA誌2017年2月28日号掲載の報告。

妊娠中の潜在性甲状腺疾患治療は児のIQを改善するか/NEJM

 妊娠8~20週の妊婦の潜在性甲状腺機能低下症または低サイロキシン血症に、甲状腺ホルモン補充療法を行っても、児の5歳までの認知アウトカムは改善しないことが、米国・テキサス大学サウスウェスタン医療センターのBrian M Casey氏らの検討で示された。妊娠中の潜在性甲状腺疾患は、児のIQが正常値より低いなどの有害なアウトカムに関連する可能性が指摘されている。レボチロキシンは、3歳児の認知機能を改善しないとのエビデンス(CATS試験)があるにもかかわらず、欧米のいくつかのガイドラインではいまだに推奨されているという。NEJM誌2017年3月2日号掲載の報告。

糖尿病の若年発症は合併症リスクを高める/JAMA

 小児期や思春期に糖尿病と診断された10代ならびに若年成人患者は、糖尿病合併症および併存症の有病率が高く、とくに1型と比較して2型糖尿病患者で高値であることが示された。米国・コロラド公衆衛生大学院のDana Dabelea氏らが、小児・思春期糖尿病患者を対象とした観察研究の結果を報告した。著者は、「若年糖尿病患者では、早期から合併症発症に関するモニタリングを行うことが重要である」とまとめている。小児や思春期の1型および2型糖尿病有病率は世界的にも増加しているが、直近の若年糖尿病患者で合併症や併存症に関与する因子や有病率は不明であった。JAMA誌2017年2月28日号掲載の報告。

カナキヌマブ効能追加承認への期待

 2017年2月27日、ノバルティス ファーマ株式会社は、都内にて「世界希少・難治性疾患の日」に合わせ「発熱・炎症発作を繰り返す難病『周期性発熱症候群』を知る」をテーマにメディアセミナーを開催した。セミナーでは、「周期性発熱症候群」の最新知見とともに、2016年12月に国内で3つの疾患に追加承認となった同社のカナキヌマブ(商品名:イラリス)についての説明が行われた。