小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

抗インフルエンザ薬のスイッチOTC化には反対/日医

 日本医師会(会長:松本 吉郎氏[松本皮膚科形成外科医院 理事長・院長])は、1月7日に定例の記者会見を開催した。会見では、松本氏の年頭あいさつのほか、抗インフルエンザ薬のスイッチOTC化に関するパブリックコメントへの意見、赤ひげ大賞の受賞者発表などが行われた。  松本氏は年頭のあいさつとして干支の「午」に触れ、自身が年男であることから「地域医療を守るという強い決意のもと、情熱的でかつエネルギッシュな1年としたい」と語った。また、箱根駅伝の青山学院大学の連覇を例に「選手への指導体制や人材育成、サポートなどが連覇に大切であり、これは医療にもつながる」と述べた。

HPVワクチン、導入からの17年間で集団レベルでの高い有効性と集団免疫を確認

 ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンが初めて導入された2006年から17年が経過した2023年までの調査を解析した結果、性交渉の経験がある若年女性においても、1回でも接種していれば、集団レベルでの高い有効性と明確な集団免疫が認められることが、「JAMA Pediatrics」に9月29日掲載された研究で明らかにされた。  米シンシナティ小児病院医療センターのAislinn DeSieghardt氏らは、2006年から2023年までに実施された6回の横断的な調査のデータを用いて、性交渉経験のある13〜26歳の若年女性2,335人(平均年齢18.9歳)を対象に、ワクチンの有効性および集団免疫について評価した。これら6回の調査は、2006〜2007年、2009〜2010年、2013〜2014年、2016〜2017年、2018〜2021年、および2021〜2023年に実施された。16および/または18型の感染を2価ワクチンのタイプの感染、6・11・16・18型のうち1種類以上の感染を4価ワクチンのタイプの感染、6・11・16・18・31・33・45・52・58型の1種類以上の感染を9価ワクチンのタイプの感染とそれぞれ見なし、接種者(1回以上接種)を未接種者と比較することでワクチンの有効性と集団免疫を評価した。各調査回の参加者の背景の違いは、傾向スコアによる逆確率重み付けを用いて調整した。

医師数公表、人口当たり医師数が最も多い県・少ない県/厚労省

 厚生労働省は、2025年12月23日に令和6(2024)年12月31日現在における医師数を公表した。報告によると全国の届出「医師数」は34万7,772人で、「男性」は26万2,801人(75.6%)、「女性」は8万4,971人(24.4%)だった。令和4(2022)年と比べると4,497人(1.3%)増加していた。また、人口10万人当たりの医師数は280.9で、前回に比べ6.2増加していた。  年齢階級別では「30~39歳」が6万7,729人(20.5%)と最も多く、次いで「50~59歳」が6万5,939人(19.9%)、「40~49歳」が6万5,264人(19.7%)の順で多かった。

新生児に対するビタミンK投与を拒否する親が増加傾向

 米国では、1961年に全ての新生児に対するビタミンKの筋肉内投与が開始されて以来、ビタミンK欠乏性出血症がほぼ解消された。ビタミンKは、血液凝固を助ける目的で投与される薬剤であり、ワクチンではない。しかし新たな研究で、近年、新生児へのビタミンK注射を拒否する親が増えていることが明らかにされた。研究グループは、注射の拒否により新生児が深刻な出血リスクにさらされる可能性があると警告している。米フィラデルフィア小児病院の新生児専門医であるKristan Scott氏らによるこの研究結果は、「The Journal of the American Medical Association(JAMA)」に12月8日掲載された。

餅などによる気道閉塞、腹部突き上げ法と背部叩打法の有効性~MOCHI研究班

 お正月は餅を食べる機会が多く、餅による窒息の初期対処法をいま一度確認しておきたい。日本医科大学の五十嵐 豊氏らが、餅などの異物による気道閉塞患者に対して腹部突き上げ法もしくは背部叩打法による初期対応を実施する場合の有効性を介入なしの場合と比較したところ、いずれの方法も介入なしと比べて有意に良好な神経学的転帰と関連し、さらに背部叩打法は生存率改善とも関連していたことが示された。Resuscitation Plus誌2025年9月号に掲載。

mRNAインフルエンザワクチンが「速い」「安い」「確実」を実現するかもしれない(解説:栗原宏氏)

不活化ワクチンの生産は、鶏卵への接種からワクチン原液の製造まで約6ヵ月を要し、従来のインフルエンザワクチンは次シーズンに流行する株を予測して生産するという、いわば「博打」のような状況である。それに加えて卵馴化による変異を起こすという不確定要素もある。実際に、過去10年をみると2014-15シーズンは予測したワクチン株と実際の流行株でミスマッチとなり、ワクチンの効果がかなり小さかったとされている。一方、mRNAワクチンは遺伝子配列から化学合成が可能であり、約1ヵ月程度で製造が可能とされている。流行直前まで見極めることで、精度の高いワクチン生産が可能になると推測される。理論上のmRNAワクチンの有意点に対し、実際の調査においても1シーズンのみではあるが、既存の不活化ワクチンに対する非劣性、優位性を示した意義は大きいと思われる。

1週間のSNSデトックスで若者のメンタルヘルスが改善

 多くの若者にとって、SNSは、友情、ニュース、ストレスなど生活の全てが集まる場所だ。18~24歳の若者を対象にした新たな研究で、たった1週間でもSNSから離れることで、不安や抑うつ、睡眠問題が緩和される可能性のあることが示された。米ハーバード大学医学大学院精神医学准教授のJohn Torous氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に11月24日掲載された。  この研究は、18~24歳の若者を対象に、客観的に測定されたSNSの使用時間と問題のある使い方が若者のメンタルヘルスに与える影響を調べたもの。試験に登録された417人は、2週間の観察的ベースライン期間を経て、任意で1週間のSNSデトックス介入に参加した。

ワクチン接種率の低下により世界で麻疹患者が急増

 世界保健機関(WHO)は11月28日、麻疹(はしか)排除に向けた世界の進捗状況をまとめた報告書を発表した。それによると、2000年から2024年の間に、世界の麻疹による死亡者数は88%減少し、およそ5800万人の命が救われた。一方で、かつて麻疹排除を目前にした国々で再び感染が広がっている事実も明らかにされた。これは、麻疹ワクチンの定期接種を受けていない小児が増えていることを示唆している。報告書では、「世界的な麻疹排除の達成は、依然として遠い目標だ」と指摘されている。

10代の若者の約8人に1人に難聴の兆候

 10代の若者の約8人に1人が、18歳になるまでに難聴の兆候を示し、約6%は感音性難聴(SNHL)を発症する可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。SNHLは、内耳(有毛細胞や蝸牛)や聴神経の損傷や異常を原因とする難聴であり、多くの場合、不可逆的である。エラスムス大学医療センター(オランダ)の耳鼻咽喉科医であるStefanie Reijers氏らによるこの研究結果は、「Otolaryngology-Head and Neck Surgery」に10月14日掲載された。  Reijers氏は、「思春期に認められた聴覚の変化は、たとえそれが軽微であっても長期的な影響を及ぼす可能性があるため、これらの研究結果は、早期のモニタリングと予防の重要性を浮き彫りにしている」とニュースリリースで述べている。

医師以外も投与可能な抗けいれん薬、スピジア点鼻液発売/アキュリスファーマ

 国内初となるジアゼパムの鼻腔内投与製剤の抗けいれん薬であるジアゼパム点鼻薬が2025年12月24日に発売された(製造販売元:アキュリスファーマ、販売情報提供活動:ヴィアトリス製薬)。本剤の効能効果は「てんかん重積状態」の改善であり、2歳以上のてんかん重積状態およびてんかん重積状態に移行する恐れのある発作(遷延性の発作や群発発作)が生じたときに投与する。医療機関外において医療者や介護者による投与が可能なレスキュー薬だが、「2歳以上6歳未満の小児へ投与する場合は、患者の状態を観察することができ、必要時に救急蘇生のための医療機器、薬剤等の使用が可能な医師の監視下においてのみ行うこと」「救急救命士による処置としての投与は認められていない」などの点には注意が必要である。