9〜10歳の小児約1万2,000人を対象にした新たな研究で、小児の脳の構造や働きに最も強く関係するのは世帯収入や居住地域の社会経済的環境などの社会経済的要因であることが示された。米ワシントン大学医学部Mallinckrodt Institute of RadiologyのNico Dosenbach氏らによるこの研究結果は、「Science」に6月11日掲載された。
脳全体の関連研究(BWAS)は、脳MRI画像を用いて、知能指数(IQ)や精神症状などの個人特性、あるいは社会経済的地位などの生活環境の個人差と、脳の機能や構造との関連を網羅的に評価する研究である。過去のBWASでは、主にIQや精神病理と脳との関連が評価され、環境や経験が脳の発達に及ぼす潜在的な影響は十分に考慮されていなかった。