胎児期~2歳の砂糖制限と成人期の心血管リスクの低減効果:「自然実験」研究を批判的に吟味する!(解説:島田俊夫氏)
妊娠から2歳まで(生後1,000日間)の栄養状態は、生涯の心臓代謝システムを形成するきわめて重要な時期(胎児期の疾患起源説/DOHaD)です。中国・香港科技大学のJiazhen Zheng氏らの研究(BMJ誌2025年10月22日号に掲載)は、第二次世界大戦後の英国における砂糖配給制度(2歳未満の乳児に添加糖なし)を「自然実験」として利用し、この幼少期の砂糖制限が成人期の心血管疾患(CVD)リスクを低減することが可能か検証しています。