呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:4

禁煙中の妊婦、産後禁煙維持支援の有効性は?/BMJ

 禁煙維持支援プログラム「BabyBreathe」は通常ケアと比較して、妊娠中に禁煙していた妊婦の産後禁煙維持率を有意に増加させることはなかったが、計画どおり支援プログラムを受けた妊婦のみを対象としたper-protocol解析では有意な増加が示された。英国・University of East AngliaのCaitlin Notley氏らBabyBreathe site research associatesが、プラグマティックな多施設共同無作為化非盲検比較試験の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「今後なすべきは、プログラムを忠実に実施することや、社会経済的地位の低い集団への適用に重点を置くことだろう」とまとめている。BMJ誌2026年8月18日号掲載の報告。

結核治療へのデジタル服薬支援の導入、治療成功率・脱落率を改善/BMJ

 薬剤感受性結核患者の治療において、多面的双方向性のデジタル服薬支援ツール「結核治療支援ツール(TB-TST)」は治療成功率および脱落率を改善させ、とくに若年層や女性でその効果が大きく、資源の限られた環境下での結核治療の服薬順守支援における実現可能性と有効性が示された。アルゼンチン・Instituto de Efectividad Clinica y SanitariaのFernando Rubinstein氏らが、ブエノスアイレスにある公立基幹病院4施設において実施したプラグマティックな無作為化比較試験の結果を報告した。著者は、「今後の研究では、アプリの利用状況、新型コロナウイルス感染症の流行などの状況的要因、費用対効果、および結核以外の慢性疾患の管理における本ツールの活用について評価すべきである」とまとめている。BMJ誌2026年8月6日号掲載の報告。

ドンペリドン、葛根湯などに重大な副作用追加/厚労省

 2026年8月25日、厚生労働省は添付文書の改訂指示を発出し、ドンペリドンおよびメトクロプラミド、葛根湯、一部の免疫チェックポイント阻害薬などにおいて「重大な副作用」が追記された。  ドンペリドン(商品名:ナウゼリン錠ほか)、メトクロプラミド(同:プリンペラン錠ほか)および塩酸メトクロプラミド(同:プリンペラン注射液)に対し、国内外の疫学調査において致死性不整脈および心突然死のリスク増加が示唆されたことから、「重大な副作用」に「重篤な不整脈」が追加された。

TP53変異を伴うEGFR陽性NSCLC、オシメルチニブ+化学療法が有効(TOP)/JAMA

 上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)患者に有望な治療法として併用療法が注目されているが、最も大きな恩恵を受ける可能性が高い患者の特定が未解決の臨床的課題とされる。中国・Guangdong Provincial Clinical Research Center for CancerのTing Zhou氏らは、TP53遺伝子変異を伴うEGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者の1次治療では、オシメルチニブと化学療法の併用療法はオシメルチニブ単独と比較して、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)の頻度が高いものの新たな安全性シグナルは認められないことを示した。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年8月10日号に掲載された。

ビレーズトリ14.4、気管支喘息の適応で承認/AZ

 アストラゼネカは2026年8月24日、ビレーズトリ14.4エアロスフィア56吸入/120吸入(一般名:ブデソニド[BUD]/グリコピロニウム臭化物[GLY]/ホルモテロールフマル酸塩[FOR]160/14.4/4.8μg)について、成人および12歳以上の小児における気管支喘息の治療薬として、製造販売承認を取得したと発表した。同剤は、吸入ステロイド薬、長時間作用性吸入抗コリン薬、長時間作用性β2刺激薬の3剤を単一吸入器に配合した固定用量配合剤である。

閉塞性睡眠時無呼吸、記憶力低下・認知症リスクと関連

 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、本人の記憶機能低下や認知症リスクと関連する可能性が示された。モナシュ大学(オーストラリア)のGabriel Abdelmessih氏らは、2,795人の40~70歳の成人を対象とする研究を行い、OSAと、記憶力低下や認知症リスクとの関連性を調査した。その詳細がアルツハイマー病協会発行の「Alzheimer's & Dementia」に6月29日付で掲載された。  研究の結果、OSAを有する参加者は、OSAがない参加者と比べて記憶機能が低下していた。特に、治療を受けていないOSA患者では記憶成績の低下が認められた一方、治療を受けているOSA患者ではOSAがない人との間に有意な差は認められなかった。

COPD中等度増悪1回でも12年後の死亡・再増悪リスク増

 Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)2026では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪リスク評価において、中等度増悪1回の患者も高リスク(Group E)に分類されることになったが、この変更を支持する予後データは限られている。今回、韓国・The Catholic University of KoreaのJoon Young Choi氏らは、Korean COPD Subgroup Studyのデータを用いて、中等度増悪1回が将来の増悪および長期死亡リスクを同定するか、またGOLD2026の増悪歴に基づくリスク定義がGOLD2025より予後識別能を改善するかを検討した。その結果、中等度増悪1回は、将来の増悪および12年死亡リスクの上昇と独立して関連し、GOLD2026基準はGOLD2025基準より全死亡の判別能が高かった。Chest誌オンライン版2026年7月29日号に掲載。

COPD増悪予防、アジスロマイシンvs.roflumilast:標的試験エミュレーション/BMJ

 増悪を経験した慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の維持療法として、アジスロマイシンはroflumilastと比較し、中等度~重度COPD増悪の発生リスク低下と関連していることを、米国・ハーバード大学医学大学院のGerard T. Portela氏らが、同国の大規模な健康保険データベースを用いて実施した標的試験エミュレーション(target trial emulation)研究の結果で明らかにした。アジスロマイシンとroflumilastは、COPDの長期管理における増悪リスクの低減に有用であり、国際ガイドラインである「GOLD」において増悪を経験した患者への使用が推奨されているが、これまで臨床医がいずれを選択すべきかを判断するデータはほとんど存在していない。

がんの既往歴/家族歴のある女性、原発性肺がんリスク高い

 喫煙歴にかかわらず、がんの既往歴や家族歴を有する成人女性では、新規に原発性肺がんを発症するリスクが有意に高まることが、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)East BayのCarissa A. Villanueva氏らによる大規模後ろ向き研究で明らかになった。JTCVS Open誌2026年8月号に掲載。  本研究は、Kaiser Permanente Northern Californiaの2010年1月1日〜2022年12月31日の電子健康記録データを用いた。研究開始時点で肺がんの既往がない18歳以上の成人女性で、期間中に1年以上の加入歴を有する約280万例を抽出。

OSASの根本的要因の「肥満」への治療に期待/リリー・田辺ファーマ

 日本イーライリリーと田辺ファーマは、2026年5月に持続性GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチド(商品名:ゼップバウンド)が効能または効果において、「中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(以下“OSAS”)」に対する治療薬として追加承認を取得したことに寄せて、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の実態と新たな治療選択肢」をテーマに都内でメディアセミナーを開催した。セミナーでは、OSASの病態やリスク、チルゼパチドの概要、診療でのアンメットニーズなどが説明された。