呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:4

TP53変異を伴うEGFR陽性NSCLC、オシメルチニブ+化学療法が有効(TOP)/JAMA

 上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)患者に有望な治療法として併用療法が注目されているが、最も大きな恩恵を受ける可能性が高い患者の特定が未解決の臨床的課題とされる。中国・Guangdong Provincial Clinical Research Center for CancerのTing Zhou氏らは、TP53遺伝子変異を伴うEGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者の1次治療では、オシメルチニブと化学療法の併用療法はオシメルチニブ単独と比較して、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長し、Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)の頻度が高いものの新たな安全性シグナルは認められないことを示した。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年8月10日号に掲載された。

ビレーズトリ14.4、気管支喘息の適応で承認/AZ

 アストラゼネカは2026年8月24日、ビレーズトリ14.4エアロスフィア56吸入/120吸入(一般名:ブデソニド[BUD]/グリコピロニウム臭化物[GLY]/ホルモテロールフマル酸塩[FOR]160/14.4/4.8μg)について、成人および12歳以上の小児における気管支喘息の治療薬として、製造販売承認を取得したと発表した。同剤は、吸入ステロイド薬、長時間作用性吸入抗コリン薬、長時間作用性β2刺激薬の3剤を単一吸入器に配合した固定用量配合剤である。

閉塞性睡眠時無呼吸、記憶力低下・認知症リスクと関連

 閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、本人の記憶機能低下や認知症リスクと関連する可能性が示された。モナシュ大学(オーストラリア)のGabriel Abdelmessih氏らは、2,795人の40~70歳の成人を対象とする研究を行い、OSAと、記憶力低下や認知症リスクとの関連性を調査した。その詳細がアルツハイマー病協会発行の「Alzheimer's & Dementia」に6月29日付で掲載された。  研究の結果、OSAを有する参加者は、OSAがない参加者と比べて記憶機能が低下していた。特に、治療を受けていないOSA患者では記憶成績の低下が認められた一方、治療を受けているOSA患者ではOSAがない人との間に有意な差は認められなかった。

COPD中等度増悪1回でも12年後の死亡・再増悪リスク増

 Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)2026では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の増悪リスク評価において、中等度増悪1回の患者も高リスク(Group E)に分類されることになったが、この変更を支持する予後データは限られている。今回、韓国・The Catholic University of KoreaのJoon Young Choi氏らは、Korean COPD Subgroup Studyのデータを用いて、中等度増悪1回が将来の増悪および長期死亡リスクを同定するか、またGOLD2026の増悪歴に基づくリスク定義がGOLD2025より予後識別能を改善するかを検討した。その結果、中等度増悪1回は、将来の増悪および12年死亡リスクの上昇と独立して関連し、GOLD2026基準はGOLD2025基準より全死亡の判別能が高かった。Chest誌オンライン版2026年7月29日号に掲載。

COPD増悪予防、アジスロマイシンvs.roflumilast:標的試験エミュレーション/BMJ

 増悪を経験した慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の維持療法として、アジスロマイシンはroflumilastと比較し、中等度~重度COPD増悪の発生リスク低下と関連していることを、米国・ハーバード大学医学大学院のGerard T. Portela氏らが、同国の大規模な健康保険データベースを用いて実施した標的試験エミュレーション(target trial emulation)研究の結果で明らかにした。アジスロマイシンとroflumilastは、COPDの長期管理における増悪リスクの低減に有用であり、国際ガイドラインである「GOLD」において増悪を経験した患者への使用が推奨されているが、これまで臨床医がいずれを選択すべきかを判断するデータはほとんど存在していない。

がんの既往歴/家族歴のある女性、原発性肺がんリスク高い

 喫煙歴にかかわらず、がんの既往歴や家族歴を有する成人女性では、新規に原発性肺がんを発症するリスクが有意に高まることが、米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)East BayのCarissa A. Villanueva氏らによる大規模後ろ向き研究で明らかになった。JTCVS Open誌2026年8月号に掲載。  本研究は、Kaiser Permanente Northern Californiaの2010年1月1日〜2022年12月31日の電子健康記録データを用いた。研究開始時点で肺がんの既往がない18歳以上の成人女性で、期間中に1年以上の加入歴を有する約280万例を抽出。

OSASの根本的要因の「肥満」への治療に期待/リリー・田辺ファーマ

 日本イーライリリーと田辺ファーマは、2026年5月に持続性GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチド(商品名:ゼップバウンド)が効能または効果において、「中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(以下“OSAS”)」に対する治療薬として追加承認を取得したことに寄せて、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の実態と新たな治療選択肢」をテーマに都内でメディアセミナーを開催した。セミナーでは、OSASの病態やリスク、チルゼパチドの概要、診療でのアンメットニーズなどが説明された。

OSAに対する舌下神経電気刺激療法、二次的な健康効果も確認

 舌下神経電気刺激療法(HGNS)は、気道陽圧呼吸(PAP)療法を継続できない閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)患者に対する治療選択肢である。このほど新たな研究で、HGNSを受けた人ではPAP療法を継続できなかった人と比べて、初診から2年以降に糖尿病や高血圧と診断されるリスクが低かったことが示された。米シカゴ大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科のNeil Kondamuri氏らによるこの研究の詳細は、7月16日付で「JAMA Otolaryngology-ead & Neck Surgery」に掲載された。Kondamuri氏らは、「HGNSがPAP療法に代わる治療法となり得ることを支持する結果だ」との見解を示している。

COPD・心血管疾患併存患者、β遮断薬で全死亡リスクは低下するか

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)と心血管疾患の併存患者において、β遮断薬で全死亡リスクは低下するものの、心不全または虚血性心疾患患者に限られ、長時間作用性β2刺激薬(LABA)の併用によってその効果が減弱する可能性があることが示された。カナダ・McGill UniversityのSamy Suissa氏らが、英国のプライマリケアのデータベースを用いて実施した標的試験エミュレーション(target trial emulation)研究の結果をChest誌オンライン版2026年8月11日号に報告した。

インフルエンザワクチンの有効性、前シーズンの感染・接種歴で変動―17シーズン解析

 前シーズンのインフルエンザ感染歴は今シーズンのワクチン有効性(VE)を高め、前シーズンの接種歴はVEを減弱させることが、日本臨床内科医会 インフルエンザ研究班の河合 直樹氏らによる日本での17シーズンにわたる前向きコミュニティベースコホート研究の解析で示された。今シーズン未接種者における罹患率(AR)は、前シーズン接種歴のある小児で14.0%、接種歴のない小児で8.6%と有意差が認められた(p<0.001)。研究成果はThe Journal of Infectious Diseases誌オンライン版2026年7月11日付で発表された。 本研究は、日本で2002~03年シーズンから2018~19年シーズンにかけて実施された17シーズンにわたる前向きコミュニティベースコホート研究のデータを用いた解析である。