呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:345

小児呼吸器感染症、各症状の持続期間は?/BMJ

 小児呼吸器感染症の症状持続期間について、保護者に提示されているガイダンス内容と比べて、耳痛(7~8日)、感冒(15日)は長期であったことが、米国・ワシントン大学のMatthew Thompson氏らによるシステマティックレビューの結果、判明した。咽頭痛、急性咳嗽、細気管支炎、クループはガイダンス内容と一致していた。著者は、「今回の結果は、保護者および臨床医が呼吸器感染症を適切に見分けるのに有用である」として、新たなエビデンスに基づき現行ガイドラインを更新する必要があると提言している。BMJ誌オンライン版2013年12月24日号掲載の報告より。

チオトロピウム、日本における喘息への適応拡大を申請

チオトロピウム レスピマット(製品名:スピリーバ R2.5μgレスピマット60吸入)は、現在喘息の治療薬として承認されていません。  日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:青野吉晃)は1月6日、長時間作用性抗コリン薬チオトロピウム(製品名: スピリーバ2.5μgレスピマット60吸入)の適応を喘息患者の治療に拡大する申請を提出したと発表した。

CPAPによって睡眠時無呼吸症候群の24時間血圧が低下/JAMA

 治療抵抗性高血圧と睡眠時無呼吸症候群(OSA)を有する患者について、12週間の持続的気道陽圧(CPAP)療法は、薬物療法のみの場合と比較して、24時間平均血圧や拡張期血圧が低下し、夜間血圧パターンを改善することが示された。スペイン・Hospital Universitario y Politecnico La FeのMiguel-Angel Martinez-Garcia氏らによる無作為化試験HIPARCOの結果、報告された。治療抵抗性高血圧患者では70%以上がOSAを有している。しかしこれまで、血圧へのCPAP療法の効果に関するエビデンスは、ほとんど示されていなかった。JAMA誌2013年12月11日号掲載の報告より。

COPD患者へのβ遮断薬投与:原則禁忌だが、心筋梗塞後の予後は良好/BMJ

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者へのβ遮断薬治療は、気道けいれんを誘発する可能性があるため原則禁忌とされているが、心筋梗塞後の生存率を有意に増大することが、英国住民ベースのコホート研究の結果、明らかにされた。死亡ハザード比は、心筋梗塞発症前から服用していた患者で0.59、発症入院時に服用を開始した患者では0.50と、いずれの時期に開始した場合でも生存率の増加と関連していた。β遮断薬は心筋梗塞後の死亡および再発リスクを低下し、COPD患者にも有益であるとのエビデンスは積み上がってきているが、同患者への使用は制限され続けている。今回の結果を踏まえて著者は「処方されないことが同患者の心筋梗塞後の死亡を増大している可能性があり、われわれの知見は、心筋梗塞後のCOPD患者にβ遮断薬がより広く使用されなければならないことを示唆するものであった」とまとめている。BMJ誌オンライン版2013年11月22日号掲載の報告より。

ひとり親家庭の子供は喘息になりやすい

 母子家庭・父子家庭(以下、ひとり親家庭)の子供は両親のいる子供と比べて、喘息による救急外来や病院の再受診が多いことが、シンシナティ小児病院医療センターのTerri Moncrief氏らによって報告された。さらに、この主な要因として世帯所得の違いが根本にあることにも言及している。The Journal of asthma誌オンライン版2013年12月10日の掲載報告。

手術を受けた慢性副鼻腔炎患者では喘息の診断が不十分:日本人における検討

 副鼻腔の手術を受けた慢性副鼻腔炎患者では、喘息の診断が不十分であり、とくに高齢者でその傾向が強いことが、理化学研究所統合生命医科学研究センター 呼吸器・アレルギー疾患研究チームの田中 翔太氏らにより報告された。Allergology International誌オンライン版2013年11月25日の掲載報告。