呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:348

低線量ヘリカルCTは早期肺がん検出能が高い/NEJM

 低線量ヘリカルCTによる毎年の肺がん検診は、胸部X線によるものに比べ、陽性適中率は低いものの、早期肺がんの検出能が高い傾向が明らかにされた。米国・カリフォルニア大学のDenise R. Aberle氏らが、低線量ヘリカルCTと胸部X線の肺がん検診のアウトカムを調べる全米肺検診試験(National Lung Screening Trial:NLST)の結果を分析し報告した。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告より。

低線量CT画像上の肺結節のがん確率を正確に推定するモデル開発/NEJM

 低線量CTスクリーニングで検出された肺結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する方法として、カナダ・バンクーバー総合病院のAnnette McWilliams氏らが開発した患者の背景因子や結節の特性に基づくモデルが有用なことが示された。低線量CTによる肺がんスクリーニングの主要課題は、陽性の定義および検出された肺結節の管理とされる。また、初回スクリーニングで20%以上に再検査を要する肺結節がみつかり、1万人に4.5人の割合で重篤な合併症が発現するとされ、全米肺検診試験(NLST)では外科的に切除された結節の25%が良性であったことから、結節が悪性腫瘍である確率を正確に予測する実用的なモデルの構築が求められている。NEJM誌2013年9月5日号掲載の報告。

肺動脈性肺高血圧症に新薬の有効性が示される―新規デュアルエンドセリン受容体拮抗薬―/NEJM

 肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療において、マシテンタン(国内未承認)はイベント発生および死亡を有意に抑制することが、メキシコ・Ignacio Chavez国立心臓研究所のTomas Pulido氏らが行ったSERAPHIN試験で示された。現行のPAH治療薬(エンドセリン[ET]受容体拮抗薬、ホスホジエステラーゼ5[PDE5]阻害薬、プロスタサイクリンなど)は、運動耐容能を主要評価項目とする短期的な試験(12~16週)に基づいて臨床導入されているという。デュアルET受容体拮抗薬マシテンタンは、ET受容体拮抗薬ボセンタンの化学構造を改良して有効性と安全性を向上させた新規薬剤で、受容体結合時間の延長と組織透過性の増強を特徴とする。NEJM誌2013年8月29日号掲載の報告。

喫煙が死亡に及ぼす影響は、人種差でこんなにも違う/Lancet

 南アフリカにおける喫煙死亡リスクは、白人・黒人の混血“カラード”において最も高く、非喫煙者・元喫煙者との比較でおよそ5割増に上ることが明らかにされた。最もリスクが低いのは黒人で、同2割弱増であった。オーストラリア・Cancer Council NSWのFreddy Sitas氏らが、南アフリカの中高年50万人弱について行ったケースコントロール研究の結果、報告した。Lancet誌2013年8月24日号掲載の報告より。