外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:123

PARP阻害薬olaparib、乳がんに国内承認申請

 アストラゼネカおよびメルク・アンド・カンパニーは2017年10月23日、日本において、アストラゼネカ株式会社が、BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳癌を予定効能・効果とするolaparibの医薬品製造販売承認申請を行ったことを発表した。医薬品医療機器総合機構(PMDA)による承認についての判断は、2018年下半期までになされる予定。

手術後アウトカムに執刀医の性差はあるのか/BMJ

 患者、外科医、病院の特性で調整後、男性外科医の執刀を受けた患者と比べて女性外科医の執刀を受けた患者のほうが、30日以内の死亡がわずかだが有意に少なく、手術アウトカム(入院期間、合併症、再入院率)は同等であることが、カナダ・トロント大学のChristopher JD Wallis氏らが行った住民ベース適合コホート研究の結果で示された。ただし著者は、「今回示された結果は、臨床における男女どちらかの外科医の優先的な選択を支持するものではない」とし、「伝統的に男性優位の職業における、性の同等性と多様性を支持するという点で、重要な意味のある所見であった」と述べている。BMJ誌2017年10月10日号掲載の報告。

Z0011試験長期観察データ-腋窩非郭清でも10年全生存率は変わらない(解説:矢形寛氏)-750

ACOSOG Z0011試験の約5年のデータは、すでに2010年、2011年に論文報告されており、乳房温存療法で術後放射線治療および全身治療を行うことを前提とした場合、センチネルリンパ節生検で1~2個の転移があっても、郭清した場合と非郭清の場合で領域再発率、全生存率ともまったく変わらなかった。この試験結果からASCOおよびNCCNガイドラインともに腋窩郭清をすべきではないという推奨となっている。

ニボルマブ、導入療法後の転移性トリプルネガティブ乳がんで有望な効果(TONIC試験)/ESMO2017

 転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対する、放射線照射または化学療法後のニボルマブによる治療の奏功率が、これまでのPD-1 / PD-L1阻害薬の単剤療法による奏効率と比較して有望なことが、スペイン・マドリードで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2017)で報告された。

大手術後の血圧管理、個別的 vs.標準/JAMA

 主に腹部手術を受ける術後合併症リスクが高い成人患者において、個別的な収縮期血圧目標値の下で行う血圧管理戦略は、標準血圧管理と比べて術後臓器障害リスクを低下することが示された。フランス・クレルモン・フェラン大学病院のEmmanuel Futier氏らが、多施設共同無作為化試験の結果を報告した。周術期における低血圧症は、術後罹患や死亡の増大と関連する。しかし適切な血圧管理戦略は明らかになっていなかった。JAMA誌オンライン版2017年9月27日号掲載の報告。

ランジオロールの心臓手術後AF抑制作用

 ランジオロールは、心臓手術後1週間以内の心房細動(AF)発症を抑制することが、高知医科大学の田村 貴彦氏らによる研究で明らかになった。また、ランジオロール非投与群と比較して、院内死亡率および合併症発症率に有意な差は認められなかった。Journal of Clinical Anesthesia誌2017年11月号(オンライン版2017年7月21日号)の報告。

医師から情報提供あったのは約2割~遺伝性乳がん・卵巣がん

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長:マーク・デュノワイエ)は、9月最終週の「遺伝性乳がん・卵巣がん(HBOC)啓発週間」に合わせて、乳がん・卵巣がん患者を対象にHBOC関連情報へのニーズと情報の入手状況についての調査を実施。その結果、患者の6割以上は診療時に医師からHBOCの情報を得たいと思っていたにもかかわらず、実際に情報を得ることができたと回答したのは約2割に留まっていることが明らかとなった。

センチネルリンパ節転移乳がんへのALND、支持されず/JAMA

 T1/T2の原発浸潤性乳がんで、腋窩リンパ節腫脹なし、1~2個のセンチネルリンパ節転移を認める女性において、センチネルリンパ節郭清のみを受けた群は、腋窩リンパ節郭清群に対して、10年全生存率が非劣性であった。米国・シダーズ・サイナイ医療センターのArmando E. Giuliano氏らが、第III相無作為化試験「American College of Surgeons Oncology Group Z0011(ACOSOG Z0011)」の長期フォローアップの結果を報告した。ACOSOG Z0011の最初の結果は、2005年に追跡期間中央値6.3年時点で報告されているが、被験者の大部分がエストロゲン受容体陽性で長期的な再発が懸念されることから、フォローアップの延長が行われた。JAMA誌2017年9月12日号掲載の報告。

オラパリブがBRCA遺伝子変異陽性乳がんの希少疾病用医薬品に指定

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役会長:マーク・デュノワイエ)は、現在開発中のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤オラパリブが、「BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳がん」を予定される効能・効果として、2017年9月29日、厚生労働大臣より希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定を受けたと発表した。本邦では、オラパリブは2017年3月に「BRCA遺伝子変異陽性の卵巣がん」の希少疾病用医薬品に指定されている。