日本人の喘息患者を対象に、閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea;OSA)の合併および臨床転帰を検討する研究が行われた。その結果、OSAの合併率は高く、特に重症OSAを有する人ほど喘息のコントロールや症状が悪いことが明らかとなった。これは川崎医科大学呼吸器内科学の小賀徹氏らによる研究結果であり、「Allergology International」に2月9日掲載された。著者らは、「喘息とOSAの合併は過小評価されている」として、臨床転帰を改善するためのOSAのスクリーニングを推奨している。
睡眠中に気道が閉塞することにより呼吸停止が起こるOSAでは、夜間のいびきや日中の眠気など、さまざまな症状が生じる。OSAのリスク因子の1つに肥満があるが、OSAは肥満のない人でも発症する。特に日本人は欧米人と比べてBMIが低いにもかかわらず、OSAの有病率は米国と日本で同程度と報告されている。