皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:58

寝たきり高齢者、おむつ内の皮膚pHと細菌数は相関

 失禁によって引き起こされる皮膚損傷の機序は、さまざまな実験的研究から提示されているが、長期臥床者で失禁に起因する皮膚特性を検討した研究は非常に限られている。花王株式会社 生物科学研究所の藤村 努氏らは、寝たきり高齢者、健常高齢者および壮年者とで失禁による皮膚特性の変化を比較検討し、その違いを明らかにした。

ウオノメ治療の長期効果、サリチル酸絆創膏 vs.デブリードメント

 鶏眼(ウオノメ)治療について、サリチル酸絆創膏は外科的デブリードメント(以下、デブリ)と比較して12ヵ月間の追跡期間中、消失率は高率だったものの、QOLや疼痛障害などについて改善は認められたがデブリ群と有意差はみられなかったことなどが示された。英国・ハダースフィールド大学のJohn Stephenson氏らが無作為化試験の結果、報告した。Journal of Dermatology誌オンライン版2015年12月15日号の掲載報告。

双子のがん発症、家族性リスクと強い関連/JAMA

 北欧の双生児を長期に追跡した研究で、すべてのがんおよび特異的がん(前立腺、メラノーマ、乳がん、卵巣、子宮がんなど)において、過剰な家族性リスクが有意に認められることを、米国・ハーバード公衆衛生大学院のLorelei A. Mucci氏らが報告した。住民集団ベースの研究で、家族性がんリスクは、がんリスク予測の基本要素とされている。著者は、「がんの遺伝性リスクに関する本情報は、患者教育やがんリスクカウンセリングに役立つだろう」とまとめている。JAMA誌2016年1月5日号掲載の報告。

若年性皮膚筋炎、プレドニゾン+MTXが有益/Lancet

 新規発症の若年性皮膚筋炎に対し、プレドニゾン+シクロスポリン併用またはプレドニゾン+メトトレキサート(MTX)併用は、いずれもプレドニゾン単剤と比較して有効であるが、安全性プロファイル、ステロイド節約効果においてプレドニゾン+MTX併用が支持されることが明らかにされた。イタリア・Istituto Giannina GasliniのNicolino Ruperto氏らが、22ヵ国54施設が参加した無作為化試験の結果、報告した。これまで皮膚筋炎および若年性皮膚筋炎の治療に関するデータは、大半が散発的で非無作為化によるケースシリーズ報告しかなかった。Lancet誌オンライン版2015年11月27日号掲載の報告より。

小児の乾癬発症、抗菌薬や感染症との関連は?

 抗生物質(抗菌薬)はヒトの微生物叢を破壊し、いくつかの小児の自己免疫疾患と関連している。一方、乾癬は、A群溶連菌およびウイルス感染と関連していることが知られている。米国・ペンシルベニア大学のDaniel B. Horton氏らは、抗菌薬治療や感染症が小児における偶発的な乾癬と関連しているかどうかを調べる目的で、コホート内症例対照研究を行った。その結果、感染症は小児の乾癬発症と関連しているが、抗菌薬は実質的にはそのリスクはないことを報告した。JAMA Dermatology誌オンライン版2015年11月11日号の掲載報告。