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2024/07/10
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糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:5

閉塞性CADのない患者の予後予測、冠動脈周囲脂肪減衰指数が有用/Lancet

 冠動脈周囲脂肪減衰指数(FAI)は、とくに閉塞性冠動脈疾患(CAD)を持たない患者において、現在の臨床的リスク層別化や冠動脈コンピューター断層血管造影(CCTA)の解釈を超えた炎症リスクを捉えており、この情報を予後アルゴリズムに統合した人工知能(AI)支援リスク予測アルゴリズム(AI-Risk)とAI-Risk分類システムは、従来のリスク因子に基づくリスク評価の代替法となる可能性があることが、英国・オックスフォード大学のKenneth Chan氏らORFAN Consortiumが実施した「ORFAN試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2024年5月29日号に掲載された。

90%近くの米国成人が心血管・腎・代謝(CKM)症候群に該当

 米国の20歳以上の成人の10人中9人が、心血管・腎・代謝症候群(cardiovascular-kidney-metabolic syndrome;CKM症候群)の初期から後期の段階にあり、10%近くはすでに心血管疾患(CVD)を発症しているとする研究結果が報告された。米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院とハーバード医学大学院のMuthiah Vaduganathan氏らによるこの研究は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に5月8日掲載された。  CKM症候群は、米国心臓協会(AHA)により新たに提唱された疾患概念で、肥満や糖尿病などの代謝リスク因子、慢性腎臓病(CKD)、および心不全・心房細動・冠動脈疾患・脳卒中・末梢動脈疾患などのCVDの関連に起因する健康障害と定義される。CKM症候群は、次の4つのステージに分けられる。

混合型脂質異常症へのRNA干渉薬zodasiran、TGを有意に低下/NEJM

 肝臓におけるアンジオポエチン様3(ANGPTL3)の合成と分泌を阻害する低分子干渉(si)RNA薬のzodasiranは、混合型脂質異常症患者において、プラセボと比較し24週時のトリグリセライド(TG)値を有意に低下させたことが示された。米国・Mount Sinai Fuster Heart HospitalのRobert S. Rosenson氏らARCHES-2 Trial Teamが、4ヵ国25施設で実施した第IIb相無作為化二重盲検プラセボ対照用量設定試験「ARCHES-2試験」の結果を報告した。ANGPTL3は、リポ蛋白および血管内皮リパーゼを阻害することで、TGに富むレムナントリポ蛋白の肝臓への取り込みを阻害する。ANGPTL3遺伝子の機能喪失型変異保有者は非保有者と比較し、TG、LDLコレステロール、HDLコレステロール、non-HDLコレステロールの値が低く、アテローム動脈硬化性心血管疾患のリスクが低いことが知られていた。NEJM誌オンライン版2024年5月29日号掲載の報告。

“アルバイト代”の占める割合、収入・診療科による違いは?/医師1,000人アンケート

 ケアネットでは、2月20日(火)に会員医師1,004人を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その中で昨年度のアルバイト代について尋ねたところ、全体の26%が200万円未満と回答、次いで13%が200~400万円未満、9%が300~600万円未満と回答した。一方で、34%はアルバイトをしていないことが明らかとなった。

人間の精巣からマイクロプラスチックを検出

 マイクロプラスチックが男性に特殊な危険をもたらす可能性を示唆する新たな知見が、米ニューメキシコ大学薬学部指導教授のMatthew Campen氏らの研究によって得られた。この研究では、人間の精巣の中には動物の精巣や人間の胎盤と比べて3倍ものマイクロプラスチックが存在していることが示された。この研究の詳細は、「Toxicological Sciences」5月15日号に掲載された。  Campen氏はCNNの取材に対して、「これは警戒すべき状況であり、注意深く見ていく必要がある」と語り、「われわれの体内にどれほど多くのプラスチックが存在しているのかが分かりつつあるところだ。この問題について重点的に研究して、マイクロプラスチックが不妊や精巣がん、その他のがんの発生に何らかの影響を与えているのかどうかを確認する必要がある」と語っている。

2型糖尿病患者は疾患知識が不十分

 2型糖尿病患者の疾患に関する知識は十分とは言えず、患者教育に改善の余地があるとする研究結果が報告された。コインブラ大学(ポルトガル)のPedro L. Ferreira氏らが、同国の外来2型糖尿病患者を対象に行った調査から明らかになったもので、詳細は「Frontiers in Public Health」に3月8日掲載された。質問項目の中では、ケトアシドーシスの兆候に関する理解が最も不足していたという。  糖尿病の合併症抑止には患者の自己管理が重要であり、自己管理のためには疾患や治療法に関する正しい知識が必要とされる。知識の不足や誤解は適切な糖尿病治療の障壁となり、合併症リスクの増大につながる可能性がある。これを背景にFerreira氏らは、合併症抑止に必要とされる疾患情報の認知や理解レベルの実態を把握するため、患者対象の横断的研究を行った。

女性は日常的な飲酒でHDLコレステロールが低下?

 大規模な保健医療データを用いて、40~64歳の日本人女性の習慣的な飲酒とHDLコレステロール(HDL-C)の関連を検討する研究が行われた。その結果、飲酒量が中等量以上の女性では、HDL-C値が10年間で有意に低下していることが明らかとなった。日本女子大学家政学部食物学科 臨床医学・代謝内科学研究室の関根愛莉氏らによる研究結果であり、「Cureus」に3月4日掲載された。  HDL-Cは善玉コレステロールと呼ばれ、HDL-Cが低いことはメタボリックシンドロームの診断基準の1つである。一方で、HDL-Cが極端に高いことは、心血管疾患による死亡に関連することも報告されている。適度な飲酒を行うことでHDL-Cが上昇することを示す研究もあるが、飲酒の影響は、性別や年齢、飲酒期間などにより異なる可能性がある。国内外の研究では、男性のみ、あるいは両性を合わせた研究がほとんどであり、女性の習慣的な飲酒とHDL-Cとの長期的な関連については不明な点が多い。

UKPDS 91:診断直後の強化血糖コントロール、死亡リスクを生涯低減/Lancet

 2型糖尿病におけるスルホニル尿素またはインスリン、あるいはメトホルミン療法による早期の強化血糖コントロールは、従来の食事療法を主体とする血糖コントロールと比較して、死亡および心筋梗塞のリスクをほぼ生涯にわたって減少させ、診断後すぐに正常血糖値に近い状態を実現することは、生涯にわたる糖尿病関連合併症のリスクを可能な限り最小限に抑えるために不可欠である可能性があることが、英国・オックスフォード大学のAmanda I. Adler氏らによる英国糖尿病前向き研究(UKPDS)の10年後の結果から、14年間の追跡調査で明らかとなった。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2024年5月18日号で報告された。

同世代・同診療科の医師の年収は?/医師1,000人アンケート

 ケアネットでは、2月20日(金)に会員医師1,004人(男性:875人、女性:129人)を対象に、「年収に関するアンケート」を実施した。その結果、80%の医師が昨年度の年収額は1,000万円以上と回答した。しかし、男女別にみると、男性では1,000万円以上が83%であったのに対し、女性は60%と男女差がみられた。  全体で最も多い年収帯は1,400~1,600万円であった(全体の14%)。年代別では、35歳以下は1,000~1,200万円(20%)、36~45歳は1,400~1,600万円(23%)が最も多かった。それ以降の世代では2,000~2,500万円が最も多く、46~55歳では16%、56~65歳および66歳以上はそれぞれ15%であった。

高GI/GL食が2型糖尿病発症と関連~20ヵ国12万人超の前向き試験

 低・中・高所得国を含む5大陸20ヵ国で実施された前向きコホート研究「Prospective Urban Rural Epidemiology(PURE)研究」の結果、グリセミック指数(GI)およびグリセミック負荷(GL)が高い食事の摂取が、2型糖尿病の発症リスクの増大と関連していたことを、カナダ・McMaster UniversityのVictoria Miller氏らが明らかにした。Lancet Diabetes & Endocrinology誌2024年5月号掲載の報告。  これまでの研究で、低GI/GL食が2型糖尿病患者のHbA1c低下をもたらしたことが報告されている。しかし、2型糖尿病の発症率との関連についてはいまだ議論の余地がある。そこで研究グループは、GIおよびGLと2型糖尿病発症との関連を評価するため、低・中・高所得国20ヵ国の成人を対象とするPURE研究のデータを分析した。解析には、35~70歳の12万7,594人が含まれ、追跡期間中央値は11.8年(IQR 9.0~13.0)であった。