糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

中等度CKDの腎機能追跡、クレアチニン・シスタチンC併用eGFRが良好/BMJ

 血清クレアチニンとシスタチンCの両方のバイオマーカーを用いた糸球体濾過量(GFR)の推算式は、それぞれの単一バイオマーカーに基づく推算式より、実測GFRの変化との一致率が高いことが、英国・バーミンガム大学のKatie Scandrett氏らによる前向きコホート研究の結果で明らかになった。慢性腎臓病(CKD)のモニタリングはGFRを用いて行われているが、実測GFRはあまり使用されていない。一方、血清クレアチニン値に基づく推算糸球体濾過量(eGFR)が一般的に使用されているが、不正確な場合があるという課題があった。BMJ誌2026年3月19日号掲載の報告。

働く世代の肥満・肥満症への正しい理解を促す取り組み始動/日本糖尿病協会

 3月4日の「世界肥満デー」に日本糖尿病協会(JADEC)は、都内で「肥満アドボカシー活動」のスタートに関して記者発表会を開催した。このセミナーは、糖尿病発症の重要なリスク因子である肥満を「ダイアベティス(糖尿病)の前段階」と位置付け、厚生労働省などと連携し、就労世代を対象とした全国的な「肥満アドボカシー活動」の開始を表明したもの。同協会では、今回の活動によりダイアベティス予防を社会に広げ、予防の入口から環境を変える取り組みに踏み出す。

2つのRCT事後解析からみたカナグリフロジンの尿路感染症発症リスク

 2型糖尿病患者におけるカナグリフロジンの尿路感染症(UTI)発症リスクは尿中白血球エステラーゼ(LE)および亜硝酸塩が異常値であってもプラセボと同程度だったという研究結果が、Nephrology Dialysis Transplantation誌オンライン版2026年3月16日号に報告された。  SGLT2阻害薬は心腎系の有益性が確立されているものの、UTIのリスクに対する懸念から、とくに高リスク患者では使用が制限される可能性がある。  大阪大学の土井 洋平氏らは、UTIの診断に有用とされるLEおよび亜硝酸塩を指標にカナグリフロジンとUTIとの関連を検証した。

BMIでは見えない死亡リスク?新体型指標の可能性~日本人大規模コホート

 体格評価に広く用いられるBMI(体格指数)だが、その限界も指摘されている。近年、体型の丸みや腹囲を反映する指標であるBody Roundness Index(BRI)や、体型形状を考慮したA Body Shape Index(ABSI)が提案されている。今回、日本人約78万人を対象とした大規模研究で、これらの指標が死亡リスク評価に新たな視点をもたらす可能性が示された。研究は、東京大学大学院医学系研究科ヘルスサービスリサーチ講座の木村悠哉氏らによるもので、詳細は1月31日付で「Journal of Obesity」に掲載された。

透析患者でもGLP-1薬開始で心血管イベント・死亡リスク低下と関連

 維持透析を受けている腎不全の2型糖尿病患者において、GLP-1受容体作動薬(GLP-1薬)の新規使用は、他の一般的な血糖降下薬と比較して心血管イベントおよび全死因死亡のリスク低下と関連していたことを、米国・Duke University School of MedicineのBenjamin Catanese氏らが示した。Journal of the American Society of Nephrology誌オンライン版2026年3月12日号掲載の報告。  GLP-1薬は、透析を必要としない慢性腎臓病患者において心血管イベントリスクを低減することが報告されている。しかし、透析に至った腎不全患者におけるGLP-1薬の有益性は依然として不明であり、腎不全患者の心血管アウトカムを改善する治療選択肢は限られている。

SGLT2阻害薬、腎臓の加齢変化抑制の可能性――老化が速い魚で検証

 糖尿病などの治療に用いられているSGLT2阻害薬(SGLT2-i)という薬に、老化した腎臓を保護するように働く可能性があることが報告された。米MDI生物学研究所のHermann Haller氏らの研究によるもので、詳細は「Kidney International」3月号に掲載された。  この研究では、寿命がわずか4~6カ月のアフリカンターコイズキリフィッシュという小魚が用いられた。この魚は非常に老化が速いため、わずか数週間の研究でヒトの数十年分に相当する加齢現象を観察することができる。研究の結果、SGLT2-iの投与によって、加齢に伴う腎臓の変化が抑えられ、腎臓の健康が維持されることが示された。

中年期の健康的な食事は認知機能低下リスクを抑制する?

 今日の食卓に並んでいるものが、高齢になったときの脳の老化に影響を与える可能性があるようだ。中年期に健康的な食事をしている人では高齢期に認知機能が低下するリスクが低いことが、新たな研究で示された。米ハーバードT.H.チャン公衆衛生大学院疫学・栄養学分野のKjetil Bjornevik氏らによるこの研究の詳細は、「JAMA Neurology」に2月23日掲載された。  Bjornevik氏らは、「野菜や魚を豊富に、ワインは適量を摂取することは、認知機能低下リスクの抑制に寄与していた一方、赤肉や加工肉、フライドポテト、糖分の多い飲料は認知機能の低下に関連していた。この結果は、健康的な食事が将来の脳の健康に有益である可能性を示唆している」と述べている。

デュピルマブ、水疱性類天疱瘡の適応追加/サノフィ

 サノフィは2026年3月23日、水疱性類天疱瘡に対するデュピルマブ(商品名:デュピクセント)の製造販売承認事項一部変更承認を取得したことを発表した。水疱性類天疱瘡は、自己免疫性の表皮下水疱を生じるまれな疾患で、本邦では指定難病とされている。全身に強い痒みや水疱、紅斑、びらん、痛みを伴い、再発を繰り返すため、日常生活に深刻な影響を及ぼす。主に高齢者に発症し、標準治療にはステロイド薬や免疫抑制薬が使用されるが、長期使用による合併症や副作用への影響が指摘されている。

PCI後早期のLDL-C値55mg/dL未満達成でMACEリスク激減/日本循環器学会

 欧州心臓病学会(ESC)および欧州動脈硬化学会(EAS)のガイドラインでは、アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の二次予防において、非常に高リスクな患者にはLDLコレステロール(LDL-C)55mg/dL未満、きわめて高リスクな場合には40mg/dL未満という目標値を推奨している1)。しかし、日本人患者においてこれほど厳格な管理が実際に予後を改善するかは十分に検証されていなかった。現在、日本動脈硬化学会の「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」では、二次予防の目標値は、原則100mg/dL未満、ハイリスク者で70mg/dL未満と設定されている2)。

BMIが低下するとがんのリスクも減少するか

体重の増加はがんの危険因子となるのであろうか。このテーマについて、米国クリーブランド・クリニック量的代謝研究センターのKenda Alkwatli氏らの研究グループは、米国人約14万人の健康記録からがん発症の相関を調査した。その結果、体重の減少は、肥満関連がんおよびそのほかのがんリスク低下と関連していることが判明した。Obesity誌2026年オンライン版3月10日号に掲載。