糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

フィネレノンが原因疾患や糖尿病の有無を問わずCKD患者の腎・心リスクを低減/Lancet

 原因疾患や血糖値、推算糸球体濾過量(eGFR)、アルブミン尿の程度が異なる慢性腎臓病(CKD)の患者において、非ステロイド型ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬フィネレノンは腎不全単独を含むCKD進行リスクを抑制し、心不全による入院、心血管死および全死因死亡リスクを低下させることが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のBrendon L. Neuen氏らFIND-CKD, FIDELIO-DKD and FIGARO-DKD Investigatorsが行ったメタ解析の結果で示された。フィネレノンは、2型糖尿病合併CKDにおいて腎関連および心血管系への有益性が示されているが、広範なCKD患者集団における有効性や安全性は評価されていなかった。結果を踏まえて著者は、「フィネレノンは多岐にわたるCKD患者の基礎治療として支持される」と述べている。Lancet誌2026年6月13日号掲載の報告。

飲食制限のない経口GLP-1薬elecoglipron、2型DM患者のHbA1cを有意に改善/Lancet

 2型糖尿病治療薬として開発中の1日1回経口投与の低分子GLP-1受容体作動薬elecoglipronは、プラセボと比較して、より優れた血糖降下作用を示し、安全性および忍容性プロファイルは他のGLP-1受容体作動薬と同様であった。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のVanita R. Aroda氏らが、日本を含む9ヵ国で行われた第IIb相の多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験「SOLSTICE試験」の結果を報告した。elecoglipronは、食事や水分制限なしに投与ができる。著者は、「2型糖尿病患者を対象とする第III相試験でさらなる開発を進めることが支持された」とまとめている。Lancet誌2026年6月20日号掲載の報告。

セマグルチドがMASH適応を取得、国内初の治療薬に/ノボ

 2026年6月19日、ノボ ノルディスク ファーマは同社のGLP-1受容体作動薬セマグルチド(ウゴービ)が、肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎(metabolic dysfunction-associated steatohepatitis:MASH)のうち、中等度または高度の肝線維化を有する患者を対象とした効能・効果の追加承認を取得したことを発表した。これにより同薬は日本で初めて承認されたMASH治療薬となる。  MASHは、従来「非アルコール性脂肪肝炎(NASH)」として知られていた疾患概念を発展させたもので、代謝異常を背景として肝細胞障害や炎症、線維化が進行する慢性肝疾患である。

糖尿病患者の治療薬、残歯数と周術期死亡の関連/日本糖尿病学会

 日本糖尿病学会の第69回年次学術集会(会長:下村 伊一郎氏[大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 教授])が、5月21~23日の日程で、大阪国際会議場、リーガロイヤルホテル大阪をメイン会場に開催された。  今回の学術集会は「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」をテーマに、41のシンポジウム、143の口演、ポスターセッション、会長特別企画による講演、特別企画「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」などが開催された。

糖代謝異常者における循環器病の診断・予防・治療に関するコンセンサスステートメント改訂版の概要/日本糖尿病学会

 日本糖尿病学会の第69回年次学術集会(会長:下村 伊一郎氏[大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 教授])が、5月21~23日の日程で、大阪国際会議場、リーガロイヤルホテル大阪をメイン会場に開催された。  今回の学術集会は「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」をテーマに、41のシンポジウム、143の口演、ポスターセッション、会長特別企画による講演、特別企画「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」などが開催された。

膵臓がんの発症リスク、血糖と生活習慣で予測可能か

 膵臓がんは早期発見が難しく、診断時にはすでに進行していることが少なくない。今回、静岡県の健診データとレセプトデータを統合した約64万人規模の解析により、血糖指標であるHbA1cや生活習慣が膵臓がんリスクと関連することが明らかになった。研究は、静岡県立総合病院消化器内科の佐藤辰宣氏、名古屋市立大学大学院医学研究科の中谷英仁氏(現・名古屋医療センター臨床研究センター)、静岡社会健康医学大学院大学の田中仁啓氏らのグループによるもので、その詳細は4月6日付で「Pancreatology」に掲載された。

肥満や食嗜好に関係する社会的要因は何か/日本糖尿病学会

 日本糖尿病学会の第69回年次学術集会(会長:下村 伊一郎氏[大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 教授])が、5月21~23日の日程で、大阪国際会議場、リーガロイヤルホテル大阪をメイン会場に開催された。  今回の学術集会は「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」をテーマに、41のシンポジウム、143の口演、ポスターセッション、会長特別企画による講演、特別企画「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」などが開催された。

肥満治療のついでにアルコール使用障害も治せる時代が来る? セマグルチド第III相試験の衝撃(解説:永井聡氏)

肥満症や糖尿病治療の日常臨床では、アルコール使用障害(AUD)の患者にも多く遭遇する。“非”アルコール性である“代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)”では、GLP-1関連薬の効果が期待されている一方、アルコール関連肝疾患(ALD)では「お酒を控えて…」などの一言二言では、まず効果は期待できない。ALDの背景にあるAUDについて治療施設へ受診を勧めても受診が進まず、日常診療でもうまくいかないことが多い。しかし、セマグルチド投与により「自然と飲酒量が減った」「酒への強い欲求がなくなった」といった事例が報告され、セマグルチド1.0mgのAUDに対する第II相臨床試験(48例、9週間投与)では、アルコール消費量や飲酒に対する「飲酒渇望(craving)」が減少することが報告されていた。

バージンオリーブオイルが脳に良い可能性とその理由

 バージンオリーブオイル(VOO)は、腸や脳に良い影響を及ぼす可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。一方、一般的により安価で販売されている精製オリーブオイルには、そのような効果が認められないという。ルビーラ・イ・ビルジーリ大学(スペイン)のJiaqi Ni氏らの研究によるもので、詳細は「Microbiome」に1月24日掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「全てのオリーブオイルが認知機能に良い影響を与えるわけではない」と述べている。

開発中の塩基編集治療薬、単回投与でPCSK9およびLDL-Cを低下/NEJM

 LDLコレステロール(LDL-C)を管理する現行の治療モデルの限界を打ち破るために開発中のVERVE-102の第I相試験の結果が、米国・Verve Therapeutics(Eli Lillyの完全子会社)のScott B. Vafai氏らによって報告された。単回投与により、PCSK9およびLDL-C値が用量依存的に持続的かつ顕著に低下したことが示されたという。PCSK9機能喪失型変異を有する人は有さない人よりも、LDL-C値が低く、アテローム動脈硬化性心血管疾患を呈する人が少ないことが知られている。VERVE-102は、肝臓でのPCSK9産生を永続的に抑制するようデザインされた、体内で塩基編集を行う治療薬であり、アデニン塩基編集タンパク質をコードするメッセンジャーRNA(mRNA)と、PCSK9を標的とするガイドRNA(gRNA)から構成され、これらがN-アセチルガラクトサミンを含む脂質ナノ粒子(LNP)に封入されている。NEJM誌オンライン版2026年5月25日号掲載の報告。