糖尿病・代謝・内分泌科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

コルヒチン中毒の報告受け、添文の警告や副作用など改訂/厚労省

 コルヒチン(商品名:コルヒチン錠0.5mg「タカタ」)の添付文書への警告や重大な副作用の新設、用法及び用量などの改訂について、2026年2月24日、厚生労働省より改訂指示が発出された。  主な改訂内容として、用法及び用量に関連する注意の項では、「痛風発作の緩解への使用において、1日量1.5mgを超える高用量の投与は臨床上やむを得ない場合を除き避けること。1回量、1日量及び投与期間は国内の最新のガイドラインを参考にすること」「痛風発作の予防又は家族性地中海熱への使用において、承認された用量を超えて投与しないこと」の追記がなされた。

スタチンによる好ましくない作用、多くは過大評価~メタ解析/Lancet

 スタチン製剤の製品ラベル(たとえば、製品特性概要[SmPC])には、治療関連の可能性がある作用として特定の有害なアウトカムが記載されているが、これらは主に非無作為化・非盲検試験に基づくため、バイアスの影響を受けている可能性があるとされる。英国・オックスフォード大学のChristina Reith氏らCholesterol Treatment Trialists’ (CTT) Collaborationは、このようなスタチン製剤の好ましくない作用(undesirable effect)のエビデンスをより高い信頼性をもって評価することを目的に、大規模な二重盲検試験の個別の参加者データを用いたメタ解析を実施した。研究の成果は、Lancet誌2026年2月14日号で発表された。

2型糖尿病の病初期にも網膜の微細な変化が生じる

 2型糖尿病の初期段階で、網膜のわずかな菲薄化などの変化が生じることを示唆する研究結果が報告された。コインブラ大学(ポルトガル)のSara Oliveira氏らが行った動物実験の結果であり、詳細は「Eye and Vision」12月号に掲載された。  糖尿病網膜症は、過去20年ほどの間にいくつかの新たな治療オプションが開発されてきたにもかかわらず、依然として成人の失明原因の主要な一角を占めている。その一因として、糖尿病の発症から網膜症の診断までに年単位のタイムラグがあり、その間に網膜の分子・細胞レベルでの不可逆的な変化が生じてしまっており、網膜症診断後の治療では十分に病勢を制御できないことの影響が想定される。しかし、現在の臨床で一般的に使用可能な蛍光眼底造影、光干渉断層撮影(OCT)などの検査では、病初期の網膜の変化を検出できない。

成人の肥満、重症感染症リスクが1.7倍/Lancet

 成人肥満は、病原体の種類、集団および患者背景を問わず感染症による入院および死亡のリスク因子であり、世界中の感染症による死亡の約10例に1例が肥満に起因する可能性があることを、フィンランド・ヘルシンキ大学のSolja T. Nyberg氏らが、同国の前向きコホート研究および英国のUK Biobankのデータを解析した結果で示した。これまで成人肥満は、特定の感染症との関連は示されているが、感染症全体に及ぼす影響に関するエビデンスはほとんどなかった。Lancet誌オンライン版2026年2月9日号掲載の報告。

肝機能の「長期的な変化」が糖尿病リスクを予測か──日立コホート研究

 2型糖尿病は、発症前の段階でいかにリスクを捉えるかが重要となる。健康診断では肝機能検査が毎年行われているが、その数値は多くの場合、一過性の変動として単年ごとに評価されるにとどまってきた。日立コホート研究による約2万人・13年超の追跡解析から、若年期に一時的な肝機能高値を示し、その後数値が改善している人においても、将来の2型糖尿病リスクが高い傾向にあることが示された。肝機能の「一時点の値」ではなく長期的な変化のパターンに着目する重要性が浮き彫りになった。研究は、東海大学医学部基盤診療学系の深井航太氏らによるもので、詳細は12月14日付で「Scientific Reports」に掲載された。

GLP-1受容体作動薬が2型糖尿病患者の椎体骨折リスクを低下させる可能性

 GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)が処方されている2型糖尿病患者は、椎体骨折のリスクが低いことを示すデータが報告された。国立成功大学(台湾)のWei-Thing Khor氏らの研究によるもので、「JAMA Surgery」に12月10日、レターとして掲載された。  近年、GLP-1RAが血糖降下以外のさまざまな副次的作用を有することを示す臨床データが報告されてきているが、2型糖尿病がリスク因子となり得る椎体骨折への影響についてはデータがまだ十分でない。この点についてKhor氏らは、世界各地の医療機関の電子医療記録を統合したリアルワールドのデータベースである「TriNetX」を用いて検討した。

経口PCSK9阻害薬enlicitide、LDL-C値を有意に低下/NEJM

 アテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)イベントの既往/初回リスクを有する患者において、経口PCSK9阻害薬enlicitideはプラセボと比較して、24週時点でLDL-C値を有意に低下させたことが示された。米国・University of Texas Southwestern Medical CenterのAnn Marie Navar氏らCORALreef Lipids Investigatorsが、日本を含む14ヵ国168施設で実施した国際共同第III相二重盲検無作為化プラセボ対照試験「CORALreef Lipids試験」の結果を報告した。第II相試験において、enlicitide decanoateはLDL-C値を低下させることが示され、より長期のデータが求められていた。NEJM誌2026年2月5日号掲載の報告。

肥満症薬物療法の「出口戦略」なき処方への警鐘!(解説:島田俊夫氏)

GLP-1受容体作動薬などの新薬の登場により、肥満症治療は劇的な変貌を遂げました。しかし、これら「魅惑の肥満治療薬」がもたらす減量は、果たして「治癒」と言えるのでしょうか。2026年1月にBMJ誌に掲載されたOxford大学Sam West氏らの体系的レビュー/メタ解析論文は、薬物療法の中止後に待ち受ける過酷なリバウンドの現実を浮き彫りにし、現在の安易な処方ブームに冷や水を浴びせています。本論文は、肥満治療薬(WMM)と行動療法(BWMP)の中止後を比較し、以下の事実を明らかにしました。リバウンドの「速さ」:薬物療法を中止すると、月平均0.4kgという猛烈な速度で体重が戻ります。これは行動療法中止後のリバウンド速度の約4倍に相当します。

コーヒーから見つかった新たな成分が2型糖尿病のコントロールに有望

 コーヒーの中から、2型糖尿病の血糖コントロールに役立つ新たな成分が見つかった。糖の吸収を遅くする作用があり、糖尿病の治療に用いられている薬剤よりも効果が優れている可能性もあるという。中国科学院昆明植物研究所のMinghua Qiu氏らの研究の結果であり、詳細は「Beverage Plant Research」2025年発行号に掲載された。  コーヒーについてはこれまでにも、エネルギー消費を増やしたりインスリンの感受性を高めたりする作用のあることが報告されてきている。今回の研究では新たに、焙煎したコーヒー豆に含まれている特定の成分が、食品中の糖が吸収されて血糖になるまでの速度を抑制することを示唆するデータが得られた。  血糖値は食後に高くなる。これは摂取した炭水化物食品が消化されてブドウ糖となり、それが吸収されて血液中に流れ込むためだ。

ホールフード食、食べる量は増えても摂取カロリーは減少

 未加工の食品を丸ごと食べる「ホールフード食」は、たくさん食べても体重を減らせる可能性の高いことが、新たな研究で示された。2週間にわたりホールフードのみで構成された食事(以下、ホールフード食)を取った人は、超加工食品を中心とする食事(以下、超加工食品食)のみを食べていた人と比べて食事の摂取量が57%も多かったが、食事からの摂取カロリーは1日当たり平均330kcal少なかったという。英ブリストル大学実験心理学教授のJeff Brunstrom氏らによるこの研究の詳細は、「The American Journal of Clinical Nutrition」に12月29日掲載された。