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超速効 ! 糖尿病診療エクスプレス2010<下巻>

新しいエビデンス、インクレチン、最新治療を久保田章先生が解説

シリーズ名
糖尿病診療エクスプレスシリーズ
診療科
糖尿病・代謝・内分泌科  内科 
収録内容
第5回「インスリン① BOTの考え方」
第6回「インスリン② BOTの実践」
第7回「インスリン③ 外来で出来る強化療法」
講師
久保田 章
収録時間
99 分
価格
8,250円(税込)
発行日
2010-12-17
商品コード
CND0149

第5回 「インスリン① BOTの考え方」


下巻では3回にわたってインスリンを用いた新しい治療法を解説していきます。
近年、インスリン治療の選択肢は飛躍的に増加しています。最近では入院よりも外来でのインスリン導入が主流になってきました。そして外来における画期的な治療戦略として、BOT(Basal supported Oral Therapy)という治療法が注目を集めています。
BOT を一言で説明すると、インスリンの基礎分泌部分については一日一回の基礎インスリン注射で補い、食事時の追加分泌部分のみを経口血糖降下薬で対処するという方法です。経口血糖降下薬だけでは血糖の値が十分改善しませんが、膵臓のインスリン分泌能はまだある程度残っており、全面的にインスリン治療に移行するには時期尚早・・・そんなケースでBOT は強い威力を発揮し、「実際やってみると、すごく良く効く」と久保田先生は実感しています。
その他、治療の適応などの基礎的な話から、超速効型インスリン、持効型インスリン、近年新しく登場したアイテムの紹介など、豊富な内容です。

第6回 「インスリン② BOTの実践」
従来、なかなか打開策が見付からなかった症例(例えば、合併症が出始めていて、SU 薬の2次無効という症例)にも、BOT(Basal supported Oral Therapy)は非常に有効な手段だと言えます。今回はBOT治療の具体的な進め方を、実際の症例を挙げて解説します。
導入時の持続型インスリン「ランタス」の量はどの位にするべきなのか? その後どれ位の期間でどの位の量を増やすべきなのか? その時に経口薬はどう調整すれば良いのか?…など数々の疑問に久保田先生がきわめて具体的に答えていきます。
さらにBOT で行き詰まったときの次の一手も紹介。もちろん強化療法に移行することもそのひとつなのですが、「強化療法の前にやれることがある」と久保田先生。
他にランタスの効果的な応用例など、様々なお役立ち情報を紹介します。いずれも久保田先生ご自身の症例による実感のこもった解説ばかり。明日からの診療に是非お役立て下さい!

第7回 「インスリン③ 外来で出来る強化療法」
シリーズ最終回にふさわしく(?)、今回登場するのはかなり重症の高血糖患者の症例です。空腹時血糖は288mg/dl,HbA1c は14.9% (JDS)、夕食をたっぷり食べることが何よりも楽しみで「その分インスリンを打つから、食べたいだけ食べさせてくれ」と言って久保田先生を悩ませたそうです。
そんなケースでも治療を可能にしたのが、「ヒューマログミックス50×3回打ち」。インスリンアナログの超速効型と中間型の混合製剤の登場により健常な人のインスリン動態に近い状態を作ることが出来るようになりました。実際の治療経過を交えて詳しく解説します。
また、「ヒューマログミックス50×3回打ち」が行き詰まった時の対応方法についても、実際の外来での症例を紹介しながら解説していきます。
「我々は現在、個々の生活習慣に応じた幅広い治療手段を持っているのです」と、外来で出来るインスリン治療の可能性について久保田先生が熱く語ります !

久保田 章 ( くぼた あきら )氏 向ヶ丘久保田内科 院長

1987年京都大学医学部卒業。1991年から京都大学糖尿病栄養内科にて清野裕教授の指導の元、糖尿病の臨床・研究に携わる。2000年より現職。医学博士、日本糖尿病学会専門医。