「膠原病 case1」 ―84歳男性・・退院間近の不明熱―
おなじみの岸本先生を迎えて、膠原病とその関連疾患による不明熱を検証していきます。「不明熱の5人に1人は膠原病」と言われるように、原因としては比較的高率な膠原病についての知識は不明熱を考える上で欠かすことができません。
膠原病と言えば“リウマチ因子”“抗核抗体”“ANCA”などの検査を思い浮かべる方も多いと思いますが、まずは「丁寧な病歴聴取と身体診察が重要」と岸本先生は力説しています。また、関節炎を伴う不明熱の考え方も合わせて解説します。
「膠原病 case2」 ―70歳女性・・上気道症状と不明熱―
もしかしたら膠原病かも知れない不明熱・・・。そんなとき、専門医に紹介する前にできることがあります。もちろん診断には専門的な検査が必要なこともありますが、多くの膠原病疾患の診断基準からもわかるように、病歴聴取、身体診察という一般的な検査だけで、ある程度診断を絞り込めるのです。そのためにはやはり何回でも繰り返して聞く病歴聴取と丁寧な身体診察が重要になってきます。
非専門医には少々敷居が高そうなSLE(全身性エリテマトーデス)や成人スティル病についても分かりやすく解説。一般診療でも出来る診断のヒントなど、明日の診療で使える知識が満載です!
「膠原病 case3」 ―68歳男性・・紫斑を伴う不明熱―
不明熱の鑑別疾患の中でも、非常に診断が難しい血管炎。種類も病態もいろいろで分かりにくい?
どうぞご心配なく。血管炎がすっきり分かる分類法を解説します。この分類に則って考えていけば、日常診断の中でもある程度、診断が見えてきます。
また、検査結果がリウマチ因子も抗核抗体もANCAも陰性だったとき、「血管炎はないだろう」と考えてしまうと、それは大きな間違いです !
まずはこうした検査がそれぞれどのような意味があるのかを覚えてください。そして診断には検査だけでなく、病歴と身体診察も合わせて総合的な診察が必要になります。
「即、紹介」ではなく出来るところまで、是非挑戦してみてください !