消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:109

ペムブロリズマブ、進行胃がんの2次治療の初回解析/Lancet

 化学療法施行後に病勢が進行した胃・食道胃接合部がん患者のアウトカムは不良である。国立がん研究センター東病院の設樂 紘平氏らは、PD-L1陽性の進行胃・食道胃接合部がんの2次治療において、抗PD-1抗体製剤ペムブロリズマブは標準治療のパクリタキセルと比較して、全生存(OS)を改善しないことを示した(KEYNOTE-061試験)。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2018年6月4日号に掲載された。米国食品医薬品局(FDA)は、PD-L1の発現がみられ、プラチナ製剤またはフッ化ピリミジン系薬を含む化学療法、あるいはHER2/neu標的療法による2ライン以上の治療で病勢が進行した局所再発進行または転移を有する胃・食道胃接合部がんの患者の治療において、ペムブロリズマブの迅速承認を認可している。

ウルソデオキシコール酸無効のPBCにベザフィブラートの追加投与/NEJM

 ウルソデオキシコール酸治療で効果不十分な原発性胆汁性胆管炎(PBC)の患者に対し、ベザフィブラートの追加投与はプラセボ追加投与と比較して、生化学的完全奏効率が有意に高いことが、フランス・Assistance Publique-Hopitaux de Paris(APHP)のChristophe Corpechot氏らによる第III相の二重盲検プラセボ対照無作為化試験の結果、示された。ウルソデオキシコール酸治療で効果不十分なPBC患者は、病勢進行のリスクが高いが、PPAR(peroxisome proliferator-activated receptors)アゴニストのフィブラート系薬を併用することでベネフィットがもたらされる可能性が示唆されていた。NEJM誌2018年6月7日号掲載の報告。

大腸がん死亡率、術後フォローアップ頻度の影響は?/JAMA

 StageII/IIIの大腸がん患者において、術後のフォローアップ検査(CT画像検査と腫瘍マーカーCEA検査)の頻度を多くしても、少ない場合と比べて、結果として5年全死因死亡率や大腸がん特異的死亡率は有意に低下しないことが、デンマーク・Abdominal Disease CenterのPeer Wille-Jorgensen氏らによる無作為化試験「COLOFOL試験」の結果、示された。大腸がんの根治手術を受けた患者に対するインテンシブなフォローアップは、臨床において日常となっているが、生存ベネフィットのエビデンスは限定的であった。JAMA誌2018年5月22日号掲載の報告。