StageIV大腸がん、無症状の原発巣切除は標準治療と見なすべき?(JCOG1007)/JCO
切除不能の遠隔転移を有するが原発巣に起因する症状がないStageIV大腸がんの初回治療について、原発巣切除(PTR)+化学療法は化学療法単独と比較して生存率改善に寄与しないことが、日本で行われた第III相無作為化試験「JCOG1007; iPACS試験」の結果、示された。国立がん研究センター中央病院の金光 幸秀氏らが報告した。同Stage IV大腸がんに対しては、PTRが標準治療として行われているが、その意義については議論の的になっていた。結果を踏まえて著者は、「原発巣に起因する症状がない切除不能の転移を有する大腸がん患者において、PTRは標準治療と見なすべきではない」とまとめている。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2021年2月9日号掲載の報告。