産婦人科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:33

乳がん周術期に新しい選択肢/リムパーザ錠適応追加

 2022年9月5日、アストラゼネカは、都内にて「早期乳がん治療におけるリムパーザの役割」をテーマにメディアセミナーを開催した。  リムパーザはBRCA1および/またはBRCA2遺伝子の変異などの相同組換え修復(HRR)の欠損を有する腫瘍細胞において、PARPを阻害し、DNAの修復を阻止することでがん細胞死を誘導する。  日本では2018年1月に「白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法」を効能・効果として承認され、同年7月に「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」を適応として乳がん治療での使用が承認された。

妊娠中の不眠症~12年間の米国調査

 米国・サウスフロリダ大学のAnthony M. Kendle氏らは、全米の代表的な大規模データベースを用いて、12年間にわたる妊産婦の不眠症有病率とその傾向を推定し、不眠症、妊産婦の併存疾患、重度の妊産婦罹患率(SMM)との関連を調査した。その結果、妊産婦の不眠症の有病率は年々増加しており、不眠症はSMMの独立した予測因子であることが明らかとなった。Sleep誌オンライン版2022年7月28日号の報告。  2006~17年の入院患者サンプルより、米国の妊娠関連入院の連続横断的分析を実施した。分娩中および非分娩中の不眠症および産科併存疾患の診断には、ICD-9およびICD-10コードを用いた。主要アウトカムは、分娩中のSMM診断とした。不眠症とSMMの傾向を推定するため、ジョインポイント回帰を用いた。

妊娠中のコロナワクチン接種、早産等のリスク増大なし/BMJ

 妊娠中に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンを接種しても、非接種と比較して早産、在胎不当過小(SGA)児の出生、死産のリスクは増加しないことが、カナダ・オタワ大学のDeshayne B. Fell氏らの後ろ向きコホート研究で示された。妊娠中のCOVID-19ワクチン接種による妊娠アウトカムについては、大規模比較研究のエビデンスが限られていた。著者らは「今回の結果は、妊娠中のCOVID-19ワクチン接種のリスクとベネフィットに関してエビデンスに基づく意思決定に役立つものである」とまとめている。BMJ誌2022年8月17日号掲載の報告。

妊娠糖尿病の診断基準、低vs.高血糖値でLGA児リスクの差は?/NEJM

 妊娠糖尿病の診断基準として低めの血糖値を用いても、高めの血糖値を用いた場合と比較し、在胎不当過大(LGA)児を出産するリスクは低下しないことを、ニュージーランド・オークランド大学のCaroline A. Crowther氏らが無作為化試験「Gestational Diabetes Mellitus Trial of Diagnostic Detection Thresholds:GEMS試験」の結果、報告した。妊娠糖尿病の治療は母子の健康を改善するが、その診断基準ははっきりしないままであった。NEJM誌2022年8月18日号掲載の報告。  研究グループは、2015年4月~2020年8月の期間に、妊娠24~32週の妊婦を、妊娠糖尿病の診断基準として低めの血糖値を用いる群(低基準値群、2,022例)と高めの血糖値を用いる群(高基準値群、2,039例)に、1対1の割合で無作為に割り付けた。

妊娠中のビタミンD補充、児のアトピー性皮膚炎を予防?

 母体へのビタミンD補充が、出生児の4歳時までのアトピー性湿疹リスクを減少させたことが、英国・サウサンプトン大学のSarah El-Heis氏らによる無作為化試験「UK Maternal Vitamin D Osteoporosis Study(MAVIDOS)」で示された。これまで、母体へのビタミンD補充と出生児のアトピー性湿疹リスクとを関連付けるエビデンスは一貫しておらず、大半が観察試験のデータに基づくものであった。著者は、「今回のデータは、乳児のアトピー性湿疹リスクに対する胎児期のビタミンD(コレカルシフェロール)補充の保護効果に関する無作為化試験初のエビデンスであり、保護効果が母乳中のコレカルシフェロール値上昇による可能性を示唆するものであった」と述べ、「所見は、アトピー性湿疹への発育上の影響と、アトピー性湿疹への周産期の影響は修正可能であることを支持するものである」とまとめている。British Journal of Dermatology誌オンライン版2022年6月28日号掲載の報告。  研究グループは、二重盲検無作為化プラセボ対照試験「MAVIDOS」の被験者データを用いて、妊娠中の母体へのコレカルシフェロール補充と、出産児のアトピー性湿疹リスクへの影響を月齢12、24、48ヵ月の時点で調べる検討を行った。

新型コロナウイルス感染症は妊婦で重症化しやすく、早産と帝王切開のリスクを上げる(解説:前田裕斗氏)

新型コロナウイルス感染症と妊婦の関係性について、これまで(1)一般女性と比較して妊娠中にとくに罹患しやすいということはない(2)罹患した場合は一般女性よりも重症化しやすい(3)罹患した場合、妊娠合併症(帝王切開や早産など)が増えるなどの可能性が報告されている。なお、上記は母体についての影響の話であり新生児については記載していない。このうち、(2)と(3)については複数の中小規模の研究があるものの、研究組み入れ基準が症状ではなく入院時PCR陽性が条件である、同時期のコホートを比較対象とした研究は少なかった。今回の研究では、同時期の妊娠していない新型コロナウイルス感染者と比べた感染妊婦の重症化リスク、および感染妊婦の中でも重症化しやすい要因、そして非感染妊婦と比較して妊娠合併症が増えるかどうかについて検討している。

子宮内膜症、レルゴリクス併用療法が有効か/Lancet

 経口ゴナドトロピン放出ホルモン受容体拮抗薬レルゴリクス+エストラジオール+酢酸ノルエチステロン併用療法は、子宮内膜症関連疼痛を有意に改善し、忍容性も良好であることが、米国・カリフォルニア大学のLinda C. Giudice氏らが実施した2つの多施設共同無作為化二重盲検第III相試験「SPIRIT 1試験」と「SPIRIT 2試験」の結果、示された。著者は、「この経口療法は、オピオイドの使用や外科的治療の必要性を減らし、子宮内膜症の長期薬物療法に対するアンメットニーズを解決する可能性がある」とまとめている。子宮内膜症は女性の骨盤痛でよくみられる原因であり、現状では最適な治療選択肢がない。Lancet誌2022年6月18日号掲載の報告。

妊娠中のコロナワクチン2回接種、生後6ヵ月未満児の入院を半減/NEJM

 妊娠中に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のmRNAワクチンを2回接種することにより、生後6ヵ月未満の乳児におけるCOVID-19による入院および重症化のリスクが低減することが、米国・ヴァンダービルト大学医療センターのNatasha B. Halasa氏らが実施した検査陰性デザインによる症例対照研究の結果、示された。生後6ヵ月未満児はCOVID-19の合併症のリスクが高いが、ワクチン接種の対象とはならない。妊娠中の母親がCOVID-19ワクチンを接種することで新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する抗体が経胎盤移行し、乳児にCOVID-19に対する防御を与える可能性が示唆されていた。NEJM誌オンライン版2022年6月22日号掲載の報告。

子宮頸がん検診の間隔、HPV陰性なら延長可能か/BMJ

 子宮頸がん検診の間隔は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の1次検査を受けることで、検査の方法を問わず延長が可能で、25~49歳の女性では検査陰性から5年まで延長でき、50~59歳の女性は5年以上に延長の可能性もあるが、個別受診再勧奨による再検査で陽転した女性では従来どおり3年の間隔を保持する必要があることが、英国・キングス・カレッジ・ロンドンのMatejka Rebolj氏らHPV pilotの調査で示された。研究の成果は、BMJ誌2022年5月31日号に掲載された。  研究グループは、子宮頸がんの1次スクリーニングが陰性の女性における、Grade3以上の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN3+)および子宮頸がんのリスクに関して、年齢別、検査法別のエビデンスの更新を目的に観察研究を行った(英国公衆衛生庁[イングランド]などの助成を受けた)。

妊娠糖尿病、インスリン使用で周産期合併症が増加/BMJ

 妊娠糖尿病の妊婦は正常血糖値妊婦と比較して、インスリンを使用していない場合は、帝王切開による分娩や早産児・巨大児が多く、インスリンを使用している場合は、母親のアウトカムに差はないものの、新生児の在胎不当過大や黄疸、呼吸窮迫症候群などの周産期合併症の割合が有意に高いことが、中国・中南大学のWenrui Ye氏らの調査で示された。研究の成果は、BMJ誌2022年5月25日号で報告された。  研究グループは、妊娠糖尿病と妊娠有害アウトカムとの関連を、最小限の交絡因子を調整したうえで評価する目的で、系統的レビューとメタ解析を行った(中国国家自然科学基金などの助成を受けた)。