内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:325

新型コロナに対するRNA遺伝子ワクチンは人類の救世主になりうるか?【臨床編】(解説:山口佳寿博氏)-1335

本論評(臨床編)では3種類の遺伝子ワクチン(RNA、DNA)の特徴について考察する。RNAワクチンにあってPfizer/BioNTech社のBNT162b2に関しては初期試験が終了し、第III相試験の中間解析の結果が正式論文として発表された。それを受け、12月2日に英国、12月11日に米国においてBNT162b2の緊急使用が承認され、医療従事者、高齢者、施設入居者などを対象としてワクチン接種が開始されている。カナダ、バーレーン、サウジアラビアでは完全使用が認可された。12月18日、Pfizer社は本邦へのワクチン導入を目指し厚労省に製造承認を申請した。

新型コロナワクチン、国産希望が約7割/アイスタット

 世界的に収まる気配のない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対し、英国、米国、ロシア、中国などではCOVID-19ワクチンの投与が開始された。わが国でも国産ワクチンの開発・研究が進んでいるが、その道のりは険しい。  こうした社会の動きを踏まえ、株式会社アイスタット(代表取締役社長 志賀保夫)は、12月20日に「新型コロナウイルス感染症のワクチンに関するアンケート調査」を行った。  アンケートは、業界最大規模のモニター数を誇るセルフ型アンケートツール“Freeasy”に登録している会員で20歳~79歳の全員に調査を実施したもの。同社では今後も毎月定期的に定点調査を行い、その結果を報告するとしている。

五十肩は関節内ステロイド注射が短期的に最も有効な治療

 五十肩(肩関節周囲炎)に対するさまざまな治療の有効性について、英国・グラスゴー大学のDimitris Challoumas氏らが65研究のメタ解析を行った結果、関節内ステロイド注射が他の治療(外科的治療を除く)と比べて短期での有用性が高く、その優位性は6ヵ月継続することがわかった。この結果から著者らは、五十肩には最初に関節内ステロイド注射が行われるべきとしている。JAMA Network Open誌2020年12月16日号に掲載。  本研究では、五十肩の治療について他の治療法やプラセボ/無治療と比較した無作為化試験を2020年2月にMedline、EMBASE、Scopus、CINHALで検索し、2名が独立して抽出した。主要評価項目は疼痛と機能、副次評価項目は外旋可動域であった。ペアワイズメタ解析の結果は、疼痛と外旋可動域の平均差および機能の標準化平均差として提示した。追跡期間について、短期(12週以下)、中期(12週超12ヵ月以下)、長期(12ヵ月超)に分けた。

軽度から中等度のアルツハイマー病に対する抗Aβ標的薬の有用性~メタ解析

 軽度から中等度のアルツハイマー病に対するAβ標的薬の有効性および安全性を評価するため、中国・広州中医薬大学のLiming Lu氏らが、メタ解析を実施した。Journal of Neurology, Neurosurgery, and Psychiatry誌2020年12月号の報告。  2020年4月までの研究を各電子データベースより検査した。プールされた推定値の算出には、ランダム効果メタ解析を用いた。  主な結果は以下のとおり。

新型コロナとインフル、死亡率・症状の違いは?/BMJ

 季節性インフルエンザ入院患者と比較して、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)入院患者は肺外臓器障害・死亡リスクの上昇(死亡リスクは約5倍)、および医療資源使用(人工呼吸器装着、ICU入室、入院期間など)の増加と関連していることが、米国・VAセントルイス・ヘルスケアシステムのYan Xie氏らによるコホート研究で明らかとなった。研究グループは、先行研究での季節性インフルエンザとCOVID-19の臨床症状や死亡率の比較は、それぞれ異なるデータおよび統計的手法を用いて行われ、「リンゴとリンゴ」での比較ではなかったとして、米国退役軍人省の入院データを用いて評価を行ったという。結果を踏まえて著者は、「本調査結果は、COVID-19と季節性インフルエンザの比較リスクに関する世界的な議論への情報提供になるとともに、COVID-19パンデミックへの継続的な対策に役立つ可能性があるだろう」と述べている。BMJ誌2020年12月15日号掲載の報告。

新型コロナに対するRNA遺伝子ワクチンは人類の救世主になりうるか?【基礎編】(解説:山口佳寿博氏)-1334

2020年12月18日現在、新型コロナPCR確定感染者は世界全体で7,285万人、死者数は164万人(粗死亡率:2.3%)に達する。不顕性感染者を含む総感染者数はPCR陽性者数の約10倍と考えられるので(Bajema KL, et al. JAMA Intern Med. 2020 Nov 24. [Epub ahead of print]PMID: 33231628)、現時点での世界総感染者数は約7.3憶人(世界総人口の約10%)と推察される。このままでは新型コロナによって人類は危機的状況に陥る可能性があり、それを阻止するためにはワクチンによる感染予防/制御が絶対的に必要である。現在、18種類のワクチンに関し第III相試験が進行中、あるいは終了している。しかしながら、12月10日、オーストラリアのQueensland大学で開発中の遺伝子ワクチンの臨床治験が中止されたことが報道された。以上の18種類のワクチンのうち、3種類の遺伝子ワクチンに関する第III相試験の中間結果が報告された(米国/ドイツ・Pfizer/BioNTech社のBNT162b2、米国・Moderna社のmRNA-1273、英国・AstraZeneca社のChAdOx1)。これらの3種類の遺伝子ワクチンは来年度上半期には本邦にも導入される予定であり、それらの基礎的/臨床的特徴を把握しておくことは、2021年の新型コロナ感染症に対する本邦での抜本的対策を構築するうえで最重要課題である。本論評(基礎編)では、遺伝子ワクチンを含めたワクチン全体の本質を理解するうえで必要な基礎的事項を整理する。次の論評(臨床編)では、来年度、本邦に導入されるであろう3種類の遺伝子ワクチンに関する臨床的意義について考察する。

COVID-19ワクチンの対象集団、国や地域による違いは?/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種の対象集団の規模は、国や地域によって著しく異なっていることを、中国・復旦大学のWei Wang氏らが記述的研究で明らかにした。著者は、「国や地域レベルでの対象集団の分布は、ワクチンの優先順位や配分を公平かつ効率的に計画することの重要性を強調している」と述べたうえで、「各国は、地域の疫学、基礎となる公衆衛生、利用可能なワクチン量の予測、直接的または間接的な有益性をもたらすワクチン接種戦略の選択などに基づいて、さまざまな戦略と配分計画を評価すべきである」とまとめている。先行研究において、COVID-19ワクチンの公正な配分を保証する倫理的な枠組みについては説明がされている。そのうちの1つは、最適化アルゴリズムを用いて異なる目的に対する最適なワクチン配分戦略をモデル化しており、人口統計、職業または高リスク集団(エッセンシャルワーカーや既往歴のある人など)を対象としたワクチン接種プログラムに関する集団規模が必要と示されていた。BMJ誌2020年12月15日号掲載の報告。

COVID-19へのシクレソニド、肺炎増悪抑制せず/国立国際医療研究センター

 COVID-19の治療薬候補として期待されているシクレソニドについて、肺炎のない軽症COVID-19患者90例を対象に肺炎の増悪抑制効果および安全性を検討した、全国21施設における多施設共同非盲検ランダム化第II相試験の結果、有効性が示されなかった。2020年12月23日、国立国際医療研究センターが発表した。米国含む海外にて実施されている検証的な臨床試験の結果も踏まえて判断する必要があるが、今回の研究結果からは無症状・軽症のCOVID-19患者に対するシクレソニド吸入剤の投与は推奨できないとしている。

インフルエンザは1,000分の1、COVID-19余波でその他感染症が激減

 日本感染症学会と日本環境感染学会を中心に各医学会や企業・団体が連携し、感染症の予防に向けた啓発活動を行う共同プロジェクト「FUSEGU2020」は、2021年に開催が予定されるオリンピックを鑑み、注意すべき感染症と2020年の感染症流行の状況を解説するメディアセミナーを行った。  セミナーにおいて、防衛医科大学校内科学(感染症・呼吸器)教授の川名 明彦氏が「国際的マスギャザリングに向け、注意すべき感染症」と題した発表を行った。川名氏は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行を受け、その他の感染症の流行状況に大きな変化が生じている状況を紹介した。

ペットが糖尿病なら、飼い主も危ない?/BMJ

 飼い犬が糖尿病の飼い主は、飼い犬が糖尿病ではない飼い主と比べて、2型糖尿病の発症リスクが有意に高い(約1.3倍)ことがデータで明らかにされた。逆に飼い主が2型糖尿病の際の飼い犬の糖尿病発症リスクの増大については、有意な関連性は認められず、また、飼い猫と飼い主には、そのような関連性は認められなかったという。スウェーデン・ウプサラ大学のRachel Ann Delicano氏らが、飼い犬と飼い主のペア約21万組、飼い猫と飼い主のペア約12万組について行った縦断研究の結果を報告した。飼い犬と飼い主は、身体活動量など特定の健康行動を共有する場合がある。以前に行われた横断研究で、飼い犬と飼い主における肥満について関連性があることが示されていたが、飼い犬と飼い主および飼い猫と飼い主で糖尿病リスクを共有するのか調べた研究はこれまでなかった。BMJ誌2020年12月10日号クリスマス特集号の「THE CITADEL」より。