脳神経外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:3

脳梗塞発症後24時間以内のtenecteplase、機能的アウトカムを改善/Lancet

 脳底動脈閉塞による虚血性脳卒中患者において、発症後24時間以内のtenecteplase投与は標準治療と比較し機能的アウトカムを改善し、症候性頭蓋内出血および死亡の発生は同程度であった。中国・首都医科大学のYunyun Xiong氏らTRACE-5 investigatorsが、同国の脳卒中センター66施設で実施した無作為化非盲検評価者盲検第III相優越性試験「TRACE-5試験」の結果を報告した。脳底動脈閉塞による脳梗塞発症後24時間以内にtenecteplaseを静脈内投与した場合の有効性と安全性は十分に研究されていなかった。Lancet誌オンライン版2026年2月5日号掲載の報告。 発症後4.5時間以内のアルテプラーゼ投与を含む標準治療と比較

コーヒーや紅茶、認知症リスク低下と関連した摂取量は/JAMA

 カフェイン入りコーヒーおよび紅茶の摂取量の多さは、認知症リスクの低下、認知機能の軽度改善と関連しており、その関連性は摂取量が中程度レベルで最も顕著であったという。米国・Harvard T.H. Chan School of Public HealthのYu Zhang氏らが、大規模前向きコホート研究のデータを用いた解析結果を報告した。コーヒーや紅茶と認知機能との関連を示すエビデンスはまだ決定的ではなく、また、ほとんどの研究でカフェイン入りコーヒーとデカフェコーヒーを区別できていなかった。JAMA誌オンライン版2026年2月9日号掲載の報告。  約13万人を最長43年(中央値37)追跡 研究グループは、米国の1976年に開始されたNurses’ Health Study(NHS)に参加した30~55歳の女性看護師と、1986年に開始されたHealth Professionals Follow-Up Study(HPFS)に参加した40~75歳の男性医療従事者のデータを用いた前向きコホート研究を行った。

コーヒーやお茶を飲むと認知症にならない?(サハラ砂漠のお茶)(解説:岡村毅氏)

とても楽しい論文だし、科学的にもしっかり書いてある。一方で、ああそうですか、というのが私の正直な感想だ。例えるならば「夕方の天気を予測する因子を探したところ、傘を持っている人が多い日は、夕方から雨になる可能性が高いことが判明した!」と言われたような感じだ。そうかもしれないが、別に意味のある発見じゃないよな、ということだ。あと、この論文は「コーヒーやお茶が認知症予防になる」とは一言も言っていない。しかしそのように誤読される危険があるという意味で、このコラムで取り上げる価値はある。この論文が明らかにしたことは、「米国の医療職の長期コホートで、カフェイン入りコーヒーおよび茶の摂取量が多いことは、認知症リスクの低下と関連しており、カフェインレスコーヒーではそうではなかった」というだけのことだ。

日本人片頭痛患者に対する抗CGRP mAbsの有効性と患者満足度

 抗カルシトニン遺伝子関連ペプチドモノクローナル抗体(CGRP mAbs)は、臨床試験および実臨床において片頭痛に対する有効性が確認されている。しかし、東アジアにおいては、頭痛頻度以外のデータは、依然として限られていた。慶應義塾大学の今井 俊吾氏らは、日本の実臨床における抗CGRP mAbsの長期的な有効性、忍容性、患者満足度を調査した。Journal of the Neurological Sciences誌2026年2月15日号の報告。  本単施設観察研究には、2021年8月〜2023年2月に、3種類の抗CGRP mAbs(エレヌマブ、ガルカネズマブ、フレマネズマブ)のいずれかを投与された片頭痛患者を登録した。

VR介入はMCI/認知的フレイルの高齢者に有効な介入なのか?

 軽度認知障害(MCI)や認知症、またはフレイルを有する高齢者の認知機能、移動能力、情緒面の健康をサポートするための介入として、没入型バーチャルリアリティ(VR)の利用が増加している。そのエビデンスは拡大しているが、いずれも小規模なランダム化試験や実現可能性試験であり、依然として情報は断片化している。下関市立大学の窪田 和巳氏らは、MCI/認知症およびフレイルの高齢者に対するVR介入のベネフィット、リスク、VR導入における考慮事項を明らかにするため、最近のシステマティックレビューを実施し、研究結果の統合を試みた。BMC Geriatrics誌2026年1月13日号の報告。

発症2時間以内の脳出血、活性型第VII因子の有用性は?/Lancet

 発症から2時間以内の脳内出血(ICH)患者の治療において、遺伝子組換え活性型第VII因子(rFVIIa)製剤の投与はプラセボと比較して、機能的アウトカムを改善せず、血腫の拡大を有意に抑制したものの、生命を脅かす血栓塞栓性合併症のリスクがわずかに上昇することが、米国・ University of CincinnatiのJoseph P. Broderick氏らFASTEST Investigatorsによる「FASTEST試験」の結果で示された。ICHでは、出血量に比例して重大な障害と死亡のリスクが増加し、出血の拡大は症状発現から2~3時間以内に生じるとされる。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2026年2月4日号に掲載された。

ミノサイクリンは急性期脳梗塞に有益か/Lancet

 急性期虚血性脳卒中に対する発症後72時間以内に開始したミノサイクリン療法は、プラセボとの比較において、安全性への懸念なく90日時点で有意な機能的アウトカムの改善をもたらしたことが示された。中国・首都医科大学のYao Lu氏らEMPHASIS Investigatorsが、同国58病院で行った多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験「EMPHASIS試験」の結果を報告した。ミノサイクリンは、広く使用されている忍容性が良好で安価なテトラサイクリン系の抗菌薬で、さまざまな神経疾患に対する有望な薬剤として注目されており、前臨床モデルおよび小規模臨床試験で虚血性脳卒中に対する潜在的なベネフィットが示されていた。著者は、「さらなる研究を行い、今回示された知見を確認し、より重症または軽症の脳卒中患者にも同様のベネフィットが及ぶかどうかを明らかにする必要がある」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年1月30日号掲載の報告。

てんかん重積状態に対するジアゼパム点鼻液の利点

 てんかん重積状態(SE)においては迅速な対応が予後を左右する。新たに登場したジアゼパム点鼻液(商品名:スピジア)が病院前治療にいかなる変革をもたらすのか、3名の専門家が紹介。迅速な発作終息がもたらす神経学的予後の改善と、患者・家族のQOL向上に向けた新たな可能性が示された。  日本のてんかん患者は42万人と推定されるが、文献等によれば100万人にのぼる可能性がある。その中で、抗てんかん薬でも発作をコントロールできない薬剤抵抗性患者は20~30%いるとされる。

日本における認知症有病率、2012年から変化〜久山町研究

 2010年代以降、アジア地域における認知症の有病率、発症率、生存率がどのように変化したかを調査した集団ベースの研究は、これまでほとんどなかった。九州大学の小原 知之氏らは、日本のコミュニティにおける37年間の疫学データを用いて、認知症の有病率、発症率、生存率の変化を調査した。Alzheimer's Research & Therapy誌2025年12月29日号の報告。  65歳以上の日本の地域住民を対象に、認知症に関する横断調査を7回実施した(1985、1992、1998、2005、2012、2017、2022年)。また、1988年(803例)、2002年(1,231例)、2012年(1,519例)に、認知症を発症していない65歳以上の住民を対象とした3つのコホートを設定し、それぞれ10年間フォローアップ調査を行った。認知症有病率の傾向は、ロジスティック回帰モデルを用いて検証した。年齢と性別で調整した後、コホート間で認知症発症率と認知症発症後の生存率を比較するため、Cox比例ハザードモデルを用いた。

気圧の変化は片頭痛の重症度や頻度に関係しているのか?~メタ解析

 片頭痛は、最も一般的な神経疾患の1つであり、悪心・嘔吐、羞明、音恐怖、感覚・視覚障害などの症状を伴う頭痛発作を特徴とする疾患である。気象条件などのさまざまな因子が潜在的な片頭痛の誘発因子であると考えられている。グレナダ・St. George's UniversityのAbduraheem Farah氏らは、気圧変化が片頭痛の重症度、頻度、持続時間に及ぼす影響を調査した既存エビデンスを評価し、統合することを目的として、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Cureus誌2025年11月14日号の報告。  本システマティックレビューは、PRISMAガイドラインに準拠し、実施した。適格基準を定め、PubMed、SCOPUS、EMBASE、CINAHLより包括的に検索した。関連研究をスクリーニングし、事前に定義されたスプレッドシートを用いてデータを抽出した。研究の質とバイアスのリスクは、NIHの観察研究、コホート研究、横断研究のための品質評価ツールを用いて評価した。