MMRワクチン2回接種高率地域では、耳下腺炎流行を3回目の接種でコントロール可能

提供元:ケアネット

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公開日:2012/11/26

 

 MMRワクチン2回接種率の高い地域では、耳下腺炎流行時に3回目の接種を行うことで、接種後すみやかに発生率の減少がみられ、流行のコントロールに有用である可能性が示された。米国CDCのIkechukwu U Ogbuanu氏らが、耳下腺炎流行コントロールに対するMMRワクチン3回目接種の影響を評価した初の試験結果として報告した。米国では2009~2010年に北東部の宗教コミュニティにおいて、MMRワクチン2回接種率が高率であったにもかかわらず耳下腺炎の大規模な流行が発生した。その際、同地域の学生に対し、流行のコントロール効果を目的にMMRワクチンの3回目の接種が行われた。Pediatrics誌オンライン版2012年11月5日号の掲載報告。

 MMRワクチンの3回目の接種に関する試験は、3校の6~12学年の学生に対して行われた。
 ベースライン評価とフォローアップ評価、および医師の症例報告によって、耳下腺炎罹患率(接種前後3週間の期間について算出)をモニタリングした。

 主な結果は以下のとおり。

・試験適格であった学生2,265例のうち、2,178例(96.2%)に対し追加接種に関する文書を提供した。接種を選択した学生は高率(1,755例、80.6%)であった。
・6~12学年全体の耳下腺炎罹患率は、ワクチン接種前は4.93%であったが、接種後は0.13%に低下した(p<0.001)。
・コミュニティ全体の罹患率は、介入後75.6%まで低下した。
・罹患率の低下は全年齢群でみられたが、ワクチン接種を行った11~17歳群での低下は、その他のどの年齢群よりも有意に大きかった(96.0%)。
・有害事象発生の報告は、MMRワクチン接種1回目または2回目の既存報告の範囲内、もしくはより低率であった。

(ケアネット)

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