A型ボツリヌス毒素の額への皮内注射は、皮脂の過剰な分泌を有意に抑制し、患者の高い満足度を得られたことが、米国・ニューヨーク医科大学のAmy E. Rose氏らによる検討の結果、報告された。Dermatologic Surgery誌オンライン版2013年1月7日号の掲載報告。
本試験は、脂性肌治療のためのA型ボツリヌス毒素の皮内注射の有効性と安全性を評価することを目的に行われた。
脂性肌の患者の額にボツリヌス毒素を注射し、ベースラインと治療後の皮脂分泌(油分計にて測定)、写真、および患者満足度(治療による脂性肌改善に関する満足度の割合)を評価した。
主な内容は以下のとおり。
・被験者は、25例であった。
・ボツリヌス毒素の皮内注射後、1週および、1、2、3ヵ月時点に測定した油分計測定値は有意な低下が認められた(t検定p<0.001)。
・患者満足度調査では、23例(91%)が、満足である(50~75%改善)と回答した。
・以上の結果から、ボツリヌス毒素の皮内注射は、脂性肌の患者の皮脂分泌低下の治療として有効である可能性がある。この結論を裏付けるため、より大規模な試験、無作為化盲検プラセボ対照試験による検討が必要である。
(ケアネット)