I型の複合性局所疼痛症候群の運動障害には筋痛覚が関与している 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/04/17 I型の複合性局所疼痛症候群(CRPS)患者でよく観察される運動障害に、感覚処理障害がどのような役割を果たしているかは、現在のところ不明である。オランダ・ライデン大学病院のDiana E. van Rooijen氏らは、初めてCRPSにおける感覚機能と運動機能との関連について研究を行い、筋痛覚がCRPSにおける運動制御の障害に重要な役割を果たしている可能性があることを明らかにした。The Journal of Pain誌オンライン版2013年3月27日の掲載報告。 本研究は、CRPS患者における感覚機能と運動機能との関連を調査することが目的であった。 対象は、ジストニアを伴うCRPS患者、ジストニアを伴わないCRPS患者および健常者(対照群)で、定量的感覚検査(QST)および指タップ運動機能解析を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・両CRPS群は、寒冷刺激ならびに温熱刺激に対する温度覚鈍麻と、寒冷刺激に対する痛覚過敏を示した。 ・両CRPS群で筋痛覚過敏を反映する圧痛閾値の減少が認められ、とくにジストニアを伴うCRPS群で顕著であった。 ・両CRPS群および対照群において、圧痛閾値のみが指タップ運動機能のパラメータと相関した。 ・ジストニアを伴うCRPS群は、対照群およびジストニアを伴わないCRPS群と比較して2点識別覚が増強していた。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」痛みと大脳メカニズムをさぐる ・「痛みの質と具体性で治療が変わる?!」神経障害性疼痛の実態をさぐる ・「不適切なオピオイド処方例(肩腱板断裂手術後難治性疼痛)」ケースレポート (ケアネット) 原著論文はこちら van Rooijen DE et al. J Pain. 2013 Mar 27. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳出血既往AFに対する脳梗塞予防、DOACは有用か?/Lancet(2025/03/07) GLP-1受容体作動薬、自殺リスクと関連せず/BMJ(2025/03/07) 活動性ループス腎炎に対する新しいタイプの抗CD20抗体の治療効果(解説:浦信行氏)(2025/03/07) 抗PD-L1抗体薬、GLP-1薬などに重大な副作用追加/厚労省(2025/03/07) 新規作用機序の潰瘍性大腸炎治療薬オザニモド、その特徴は?/BMS(2025/03/07) 治療抵抗性強迫症に対するSSRI+ブレクスピプラゾールの有用性(2025/03/07) 硬膜外ステロイド注射は慢性腰痛に効果あり?(2025/03/07) 日本人の4人に1人がコロナ陰謀論を信じている!?(2025/03/07)