乳児血管腫再発に高リスクなのは?

提供元:ケアネット

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公開日:2014/01/06

 

 フランス・ペルグラン小児病院のC.K. Ahogo氏らは、乳児血管腫(IH)の再発リスク因子について検討を行った。IH治療では、経口プロプラノロール(商品名:インデラルほか、本疾患には国内未承認)が第一選択薬となったが、治療後の再発リスクの因子については調査がされていなかった。British Journal of Dermatology誌2013年12月号の掲載報告。

 検討は、単一施設の後ろ向き観察研究にて行われた。2008年6月1日~2011年12月31日の間に、特定皮膚疾患を診療するボルドーのNational Reference Centerで、IH治療開始が5ヵ月未満であった患児を対象とし、診療記録および画像診断データをすべて後ろ向きにレビューした。

 主な結果は以下のとおり。

・対象患児は、総計158例であった。男児が52例、女児が106例であった(男女比1対2)。
・19例(12%)は、分節型IHであった。
・再発は、40例でみられた。
・多変量解析の結果、深在性かつ分節型のIHである場合のみ、再発との独立した関連が認められた。
・著者は、「今回の試験により、分節型と深在性の血管腫はいずれも、再発のリスクが高いことが示唆された。また、治療中止後、および/あるいは治療後長期にわたり、緊密なフォローアップが必要であることが示唆された」と結論している。

(ケアネット)