脊椎変性疾患の慢性腰痛にパミドロン酸は有効か

提供元:ケアネット

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公開日:2014/02/12

 

 ビスホスホネート静脈内投与は、骨パジェット病、転移性骨疾患、多発性骨髄腫などの疼痛緩和に用いられるが、慢性腰痛に対する症例報告も散見される。米国・Grunenthal社のMarco Pappagallo氏らは、慢性腰痛を伴う脊椎変性疾患患者を対象に、パミドロネート(パミドロン酸二ナトリウム、商品名:アレディアほか)静脈内投与の有効性を検討するパイロット試験を行った。結果、パミドロネート180mg投与において、プラセボと比較して有意な改善効果がみられることが示されたという。PAIN誌2014年1月号(オンライン版2013年9月23日号)の掲載報告。

 本研究は、無作為化プラセボ対照比較試験として実施された。対象は慢性腰痛を伴う脊椎の変性疾患患者で、11例ずつ(パミドロネート投与7例、プラセボ投与4例)の4グループが登録され、それぞれパミドロネート30mg、60mg、90mgおよび180mg(90mgを2回)を静脈内投与した。

 電子日記を用いて疼痛スコアを毎日記録してもらい、投与1ヵ月後、2ヵ月後、3ヵ月後および6ヵ月後に評価した。主要評価項目は、安全性および試験開始時からの平均疼痛スコアの変化量であった。

 主な結果は以下のとおり。

・パミドロネートの投与に関連する、重篤な有害事象などは認められなかった。
・6ヵ月後の平均疼痛スコアの変化量(最小二乗平均±標準誤差)は、プラセボ群-1.39±0.43、パミドロネート30mg群-1.53±0.71、60mg群-1.26±0.81 、90mg群-1.42±0.65、180mg群-4.13±0.65であった(p=0.012、パミドロネート180mg vs プラセボ)。
・パミドロネート180mg群ではプラセボ群と比較して、副次的評価項目(有効率、最悪な疼痛の変化、疼痛による日常生活機能の阻害度)の有意な改善がみられた。

(ケアネット)