朝食をとる頻度が握力に相関~日本人での横断的研究

提供元:ケアネット

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公開日:2014/03/20

 

 定期的な朝食の摂取が健康上のベネフィットに関連しているという研究がいくつか報告されているが、朝食摂取頻度と筋肉機能との関連を検討した研究は数報しかない。東北大学大学院医工学研究科 永富 良一氏らのチームでは、健常な日本人(成人)の朝食摂取頻度と筋力との関連性を横断的研究により調査したところ、これらの間に正の相関が認められたとした。Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases誌オンライン版2014年1月21日号に掲載。

 本研究は、2008~2011年に仙台市内の19~83歳の日本人従業員(男性1,069人、女性346人)が参加し、実施された。ハンドヘルドデジタル握力計によって測定された握力を、筋力の指標として用いた。前の月の朝食摂取頻度を簡単な自記式食事歴法質問票を用いて評価し、その結果を3つのカテゴリ(低頻度:週に2日以下、中頻度:週に3〜5日、高頻度:週に6日以上)に分類し分析した。主に社会人口統計、生活習慣および健康関連因子を含む共変量での共分散分析を用いて、多変量解析を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・潜在的交絡因子の調整後、握力が朝食摂取頻度と正相関することが示された[幾何平均(95%信頼区間):低頻度群36.2kg(35.7~36.8)、中頻度群36.7kg(36.0~37.5)、高頻度群37.0kg(36.6~37.5)、傾向のp=0.03]。
・体重当たりの握力(kg/kg)も朝食摂取頻度と正相関することが示された(傾向のp=0.01)。

(ケアネット 金沢 浩子)