「SGLT2阻害薬の適正使用を呼びかけるRecommendation」を公表

提供元:ケアネット

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公開日:2014/06/17

 

 日本糖尿病学会「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」は、SGLT2阻害薬の発売開始から約1ヵ月間の副作用報告を受けたことを踏まえ、6月13日に「SGLT2阻害薬の適正使用を呼びかけるRecommendation」を公表した。

 発表によると、報告された副作用として、当初予想された尿路・性器感染症に加え、重症低血糖、ケトアシドーシス、脳梗塞、全身性皮疹など重篤な副作用が発症しているとのことである。

 同委員会では、「現時点では必ずしも因果関係が明らかでないものも含まれている」としたうえで、「今の時点でこれらの副作用情報を広く共有することにより、今後、副作用のさらなる拡大を未然に防止することが必要と考えRecommendationと具体的副作用事例とその対策を報告した」としている。

Recommendation

 1. SU 薬等インスリン分泌促進薬やインスリンと併用する場合には、低血糖に十分留意して、それらの用量を減じる。患者にも低血糖に関する教育を十分行うこと。
2. 高齢者への投与は、慎重に適応を考えたうえで開始する。発売から3ヵ月間に65歳以上の患者に投与する場合には、全例登録すること。
3. 脱水防止について患者への説明も含めて十分に対策を講じること。利尿薬との併用は推奨されない。
4. 発熱・下痢・嘔吐などがあるときないしは食思不振で食事が十分摂れないような場合(シックデイ)には休薬する。
5. 本剤投与後、皮疹・紅斑などが認められた場合には速やかに投与を中止し、副作用報告を行うこと。
6. 尿路感染・性器感染については、適宜問診・検査を行って、発見に努めること。問診では質問紙の活用も推奨される。
7. 原則として、本剤はほかに2剤程度までの併用が当面推奨される。

 さらに同委員会は、SGLT2阻害薬の使用にあたっては「適応を十分に考慮したうえで、添付文書に示されている安全情報に十分な注意を払い、また、本Recommendationを十分に踏まえて、とくに安全性を最優先して適正使用されるべき」と注意を喚起している。

●詳しくは、「SGLT2阻害薬の適正使用に関する委員会」から

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